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ヌクレオチドアナログ製剤によるIFN-λ3産生:
HBV感染症治療の新たな可能性

HBV感染患者における血清IFN-λ3濃度を測定し、臨床的意義および核酸アナログ製剤との関連を検討した。

  • HBV感染患者254例において、血清IFN-λ3濃度を測定した結果、血清IFN-λ3濃度はヌクレオシドアナログ(ETV、LAM)治療群に比べて、ヌクレオチドアナログ(TDF、ADV)治療群で高いことが示された(Fig.①)。
  • in vitroにおいて、IFN-λ3産生を12種類の細胞株で検討した結果、大腸癌細胞株のみに認められ(Fig.②,③)、その産生はヌクレオチドアナログ濃度依存的であることが示された(Fig.④)。
  • IFN-λ3は濃度依存的にHBs抗原の産生を抑制することが示された(Fig.⑤)。
  • さらに、ADV添加後の大腸癌細胞株培養上清を肝癌細胞株に添加した結果、IFN刺激遺伝子(IFN-stimulated genes:ISGs)の誘導およびHBs抗原産生の抑制が示された。(腸管で産生されたIFN-λ3→門脈を経由→肝臓でISGs誘導という仮説の検証)
  • 本検討において、ヌクレオチドアナログはIFN-λ3を産生し、さらにISGsも誘導することが示された。

これらの結果が、B型慢性肝炎治療においてどのように寄与していくのか、引き続き検討していきたい。

IFN-λ3とは

IFN-λ3は、Ⅲ型IFNに属するサイトカインの1種である1)

IFN-λ受容体は、ウイルスなどの外来抗原に最初に曝露される臓器(肺、消化管など)に存在1)することから、IFN-λは内因性免疫に関与すると考えられている2)

IL-28B遺伝子多型がC型肝炎の治療効果に強く関係する3)ことは知られているが、IFN-λ3はIL-28Bがコードする蛋白である。

IFN-λ3は、直接的にHBs抗原を低下させるだけでなく、IFN刺激遺伝子を誘導することが示されている2)。(in vitro

1)Kotenko SV., et al.:Curr Opin Immunol, 23(5), 583-590(2011)
2)Murata K., et al.:Gut, 67(2), 362-371(2018)
3)Tanaka Y., et al.:Nat Genet, 41(10), 1105-1109(2009)

試験デザイン

臨床データ

目  的:

HBV感染患者における血清IFN-λ3濃度およびIFN-λ3の臨床的意義、核酸アナログ製剤との関連を検討した。

対  象:

HBV感染患者254例
(無症候性キャリア83例、慢性肝炎103例、肝硬変25例、肝細胞癌43例)

方  法:

2011.1~2013.3に国立国際医療研究センター国府台病院、山梨大学医学部附属病院、信州大学医学部附属病院を受診したHBV感染患者254例より採血した血清およびDNAを用いて、血清IFN-λ3濃度およびIL-28B遺伝子多型を解析した。

評価項目:

血清IFN-λ3濃度、IL-28B遺伝子多型

基礎データin vitro

方  法:

各種細胞株を核酸アナログ製剤で処理し、IFN-λ3産生能を検討した。また、組換えIFN-λ3をPLC/PRF/5細胞株に添加し、IFN-λ3のHBs抗原産生への影響を検討した。

Murata K., et al.:Gut, 67(2), 362-371(2018)

Fig.① 核酸アナログ製剤別にみた血清IFN-λ3濃度

方  法:

2011.1~2013.3に国立国際医療研究センター国府台病院、山梨大学医学部附属病院、信州大学医学部附属病院を受診したHBV感染患者254例より採血した血清およびDNAを用いて、血清IFN-λ3濃度およびIL-28B遺伝子多型を解析した。

Fig.② 核酸アナログ製剤によるIFN-λ3産生
(リンパ球、皮膚、肺などの細胞株) (in vitro

Cell line それぞれのcell lineの由来:

末梢血単核球(PBMC)、リンパ球(Raji)、皮膚(HKA-1、HSC-5)、肺(A-549、EBC-1、RERF-LC-sql)、胃(AZ-521)、肝(PLC/PRF/5)、ヒト肝細胞キメラマウス(PXBマウス)から採取した新鮮ヒト肝細胞(PXB)

方  法:

各薬剤存在下で48時間培養し、培養上清中のIFN-λ3濃度を化学発光酵素免疫測定法にて測定した。薬剤濃度(LAM 50μM、ADV 2.5μM、ETV 0.25μM、TDF 50μM、IFN-α 100U/mL、poly I:C 30μg/mL、R-837 5μg/mL)

Fig.③ 核酸アナログ製剤によるIFN-λ3産生(大腸癌細胞株) (in vitro

方  法:

各薬剤存在下で48時間培養し、培養上清中のIFN-λ3濃度を化学発光酵素免疫測定法にて測定した。薬剤濃度(LAM 50μM、ADV 2.5μM、ETV 0.25μM、TDF 50μM、IFN-α 100U/mL、poly I:C 30μg/mL、R-837 5μg/mL)

Fig.④ 核酸アナログ製剤の濃度別にみたIFN-λ3産生(大腸癌細胞株) (in vitro

方  法:

各薬剤存在下で48時間培養し、培養上清中のIFN-λ3濃度を化学発光酵素免疫測定法にて測定した。薬剤濃度(LAM 50μM、ADV 2.5μM、ETV 0.25μM、TDF 50μM、IFN-α 100U/mL)を最高濃度として、1/3の希釈系列にて培養した。

Fig.⑤ IFN-λ3の濃度別にみたHBs抗原量(in vitro

方  法:

IFN-λ3存在下あるいは非存在下でPLC/PRF/5細胞を3日間培養し、培養上清中のHBs抗原濃度を測定した。
リコンビナントIFN-λ3濃度(0pg/mL、10pg/mL、100pg/mL、1,000pg/mL、10,000pg/mL)

IFN:インターフェロン  IFN-α:インターフェロンα  LAM:ラミブジン  ADV:アデホビル  ETV:エンテカビル
TDF:テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩  DMSO:ジメチルスルホキシド(陰性コントロール)