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COCOA study

成人気管支喘息患者におけるテリルジー初回投与注)の有効性と安全性の検討

注) 最低6週間ICS治療をしていない
Tagaya E et al: J Asthma 2025; 1-13
利益相反:本試験に関わる費用は、GSKが負担した。

試験概要

目的

咳嗽が持続する成人気管支喘息患者を対象とした3剤併用療法(FF/UMEC/VI 200/62.5/25µg)ドライパウダーインヘラーの咳嗽症状に対する有効性および安全性を検討する。

対象

持続性の咳嗽症状(4週間以上)があり、少なくとも6週間ICS治療を受けていない軽度から中等度の喘息患者60例。スクリーニング(visit 1)時に以下の選択基準を満たすこととした。

  1. 同意書に署名する時点で20歳以上の者
  2. 喘息によって引き起こされる主観的な持続性の咳嗽症状(4週間以上)がある外来患者
  3. Visit 1前の6週間以内にICS治療を受けていない者
  4. Visit 1前の12週間以内に重度の喘息増悪がない者(ATS/ERSの定義による重度の喘息増悪:経口ステロイド剤の使用および/または入院もしくは救急来院)
  5. Visit 1に呼吸機能検査および気道可逆性試験を実施し、
    ①気管支拡張薬投与前のFEV1が予測正常値の60%以上90%以下の者
    ②気管支拡張薬投与前のFEV1が予測正常値の90%超の場合、気管支拡張薬投与後のFEV1が12%以上かつ200mL以上改善し、気道可逆性が確認された者
    注)予測正常値は日本呼吸器学会肺生理学委員会の式を用いて計算する
  6. Visit 1のFeNOが25ppb超の者

 

方法

無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間多施設共同試験。
本試験は導入期間(7-14日間)、試験薬投与期間(6週間)、後観察期間(7-17日間)で構成されている。導入期間ではスクリーニング時の評価で適格と判断された患者に対し、サルブタモールを必要に応じて投与した。試験薬投与期間では導入期間終了時に適格と判断された患者をテリルジー(FF/UMEC/VI 200/62.5/25μg)群とプラセボ群に1:1で無作為に割り付け、それぞれ1日1回6週間投与し、必要に応じてサルブタモールを投与した。

試験概要

毎日の症状評価と救急薬の使用は電子日誌を用いて、呼吸機能(朝と夕方のFEV1とPEF)はホームスパイロメーターを用いて自宅で測定した。またAM3デバイスによって、データを記録し、中央サーバーに送信するとともに、安全性に配慮し、肺機能の低下、喘息の症状、救急薬の使用に関して一定の条件に達した場合、患者に警告を出す仕組みとした。

AM3:Asthma Monitor3

AM3:Asthma Monitor3

電子日誌とホームスパイロメーターの結果を記録するとともに
安全性を保つため、各検査値が閾値に達すると患者に警告が表示される。

①2晩連続してサルブタモールを使用した喘息による夜間覚醒を起こした場合
②2日連続して朝のPEFがベースラインから20%以上減少した場合
③2日連続して夕のPEFがベースラインから20%以上減少した場合

評価項目

有効性評価項目

〈主要評価項目〉

  • 咳嗽症状スコア(電子日誌)のベースラインからWeek 6における平均変化量(検証的解析)

〈副次評価項目〉

AM3デバイス(電子日誌・ホームスパイロメーター)

  • 咳嗽症状スコア:ベースラインから週ごと(Week 1~5)の平均変化量 ・咳嗽強度/頻度スコア:ベースラインから週ごと(Week 1~6)の平均変化量
  • 夜間覚醒スコア:ベースラインから週ごと(Week 1~6)の平均変化量 ・サルブタモール吸入回数:ベースラインから週ごとの平均変化率 など

AM3デバイス(電子日誌・ホームスパイロメーター)以外

  • レスター咳質問票(LCQ):ベースラインからWeek 3・6の平均変化量 ・喘息コントロール質問票(ACQ):ベースラインからWeek 1・3・6の平均変化量

〈その他の副次評価項目〉

AM3デバイス(電子日誌・ホームスパイロメーター)

  • 朝/夕の最大呼気流量(PEF):ベースラインからの平均変化量 ・朝/夕のFEV1:ベースラインからの平均変化量 など

AM3デバイス(電子日誌・ホームスパイロメーター)

  • 朝/夕の最大呼気流量(PEF):ベースラインからの平均変化量 ・朝/夕のFEV1:ベースラインからの平均変化量 など

有効性評価項目

  • 有害事象

解析計画

ベースラインの平均咳嗽症状スコア(-7~-1日目)からの平均変化量を反復測定混合モデルを用いて解析し、評価期間におけるテリルジー群とプラセボ群の咳嗽症状スコアの平均変化量の差を比較した。このモデルには、治療群、ベースラインの平均咳嗽症状スコア(-7~-1日目)、気道可逆性を固定効果として含めた。被験者内誤差にはunstructured variance structureを用いた。治療群別の最小二乗平均値(LS)、治療群間の差、およびそれらの95%信頼区間(95%CI)を推定した。また、平均咳嗽症状スコアは各週の少なくとも4つの利用可能なデータによって算出した。主要評価項目の母集団はITTとし、p<0.05を統計学的に有意とした。副次評価項目の母集団はITTとし、各週の平均咳嗽症状スコア(1~5週目)および咳嗽強度・頻度スコア(1~6週目)のベースラインからの平均変化量は、主要評価項目と同様に解析した。

 

リミテーション

本研究はプラセボ群との比較試験であり、安全性を考慮して、治療効果は6週間しか検討されていなかったため、長期的な効果は評価されていない。喘息に対する3剤併用療法に関する先行研究では、喀痰の減少が咳嗽を改善することが示されているが、この研究では喀痰分泌量は評価されていない。

患者背景

  • 合計60例の患者が対象となり、30例がテリルジー群に、30例がプラセボ群に無作為に割り付けられました。
  • ベースラインの測定項目に関して、 テリルジー群とプラセボ群に有意差はありませんでした。
患者背景

咳嗽症状質問票 参考情報

咳嗽症状スコアおよび夜間覚醒スコアは、それぞれの強度スコアと頻度スコアを乗じて計算しました。1日の最大スコアは12点となります。

咳嗽症状質問票

Tagaya E et al: J Asthma 2025; 1-13
利益相反:本試験に関わる費用は、GSKが負担した。
本試験の公表時点では、本咳嗽症状スコアは、咳嗽を評価する他の指標との相関は検証されておりません。

咳嗽症状スコアの例 参考情報

咳嗽症状スコア6点の患者さんは
咳嗽強度スコア2点(やや強い)× 咳嗽頻度スコア3点(1日11~20回) 
もしくは
咳嗽強度スコア3点(強い)× 咳嗽頻度スコア2点(1日6~10回)
の症状があることが想定されます。

咳嗽症状スコアの例

Tagaya E et al: J Asthma 2025; 1-13
利益相反:本試験に関わる費用は、GSKが負担した。
本試験の公表時点では、本咳嗽症状スコアは、咳嗽を評価する他の指標との相関は検証されておりません。 

咳嗽症状スコアへの影響 参考情報

咳嗽症状スコアのWeek 6におけるベースラインからの平均変化量(ITT集団)【主要評価項目】(検証的解析)

変化量の治療群間差は−2.286(95%CI:−3.9、−0.7)であり、
テリルジー群とプラセボ群で有意な差があることが認められました(p=0.006、反復測定混合モデル)

咳嗽症状スコアのベースラインから週ごと(Week 1~5)の平均変化量(ITT集団)【副次評価項目】

変化量の治療群間差はWeek 2~5において−2.040~ー2.589でした

咳嗽症状スコアのベースラインから週ごと(Week 1~5)の平均変化量

反復測定混合モデルを用いて解析した。このモデルには、治療群、ベースラインの平均咳嗽スコア(ー7~ー1日目)、気道可逆性を固定効果として含めた。
ITT:Intent To Treat
本試験の公表時点では、本咳嗽症状スコアは、咳嗽を評価する他の指標との相関は検証されておりません。

夜間覚醒スコアへの影響 参考情報

夜間覚醒スコアのベースラインから週ごとの平均変化量(ITT集団)【副次評価項目】

夜間覚醒スコアのベースラインから週ごとの平均変化量

ITT:Intent To Treat
本試験の公表時点では、本咳嗽症状スコアは、咳嗽を評価する他の指標との相関は検証されておりません。

喘息コントロール質問票(ACQ5)

ACQ5のベースラインからの平均変化量(ITT集団)【副次評価項目】

変化量の治療群間差はWeek 1・3・6において−0.532~−0.806でした

ACQ5のベースラインからの平均変化量

ITT:Intent To Treat

レスター咳質問票(LCQ)

LCQのベースラインからの平均変化量(ITT集団)【副次評価項目】

変化量の治療群間差はWeek 3において1.506、 Week 6において1.095でした

LCQのベースラインからの平均変化量

ITT:Intent To Treat

サルブタモール吸入回数

サルブタモール吸入回数のベースラインから週ごとの平均変化率(ITT集団)【副次評価項目】

サルブタモール吸入回数のベースラインから週ごとの平均変化率

※ 論文上に記載がないため斜線とした
ITT:Intent To Treat

ACT

ACTのベースラインからWeek 6の平均変化量(ITT集団)【その他の副次評価項目】

変化量はテリルジー群で6.57、プラセボ群で4.50でした

ACTのベースラインからWeek 6の平均変化量①
ACTのベースラインからWeek 6の平均変化量②

ITT:Intent To Treat

FeNO

FeNOのベースラインからの平均変化率(ITT集団)【その他の副次評価項目】

変化率はWeek 1・3・6において、 テリルジー群でー32.81, ー43.59, ー36.63%、プラセボ群でー0.55, ー3.74, ー4.62%でした

FeNOのベースラインからの平均変化率①
FeNOのベースラインからの平均変化率②

ITT:Intent To Treat

血中好酸球数

血中好酸球数のベースラインからWeek 6の変化量(安全性解析対象集団)【その他の副次評価項目】

変化量はテリルジー群でー124.9/μL、プラセボ群で3.5/μLでした

血中好酸球数のベースラインからWeek 6の変化量

ITT:Intent To Treat

最大呼気流量(PEF)

治療期間中(Day 1~42)の朝と夕方のPEFのベースラインからの平均変化量(ITT集団)【その他の副次評価項目】

治療期間中(Day 1~42)の朝と夕方のPEFのベースラインからの平均変化量

ITT:Intent To Treat

FEV1

治療期間中(Day 1~42)の朝と夕方のFEV1のベースラインからの平均変化量(ITT集団)【その他の副次評価項目】

治療期間中(Day 1~42)の朝と夕方のFEV1のベースラインからの平均変化量

ITT:Intent To Treat

安全性(安全性解析対象集団)

安全性

テリルジー200エリプタのみを推奨するものではなく、投与においては添付文書及びガイドラインを必要に応じて参照してください。
8. 重要な基本的注意(抜粋)
〈気管支喘息〉 8.10 吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用が発現する可能性があるため、喘息患者においては定期的に診察し、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。[8.6参照]

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製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。

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