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帯状疱疹後神経痛（PHN）

50歳以上の患者の5人に1人でPHNの発症が認められました。

皮疹発現後90日を経過しても、19.9％の患者に疼痛が残存し、9.2％の患者では中等度～重度の疼痛が認められました。
50歳以上の男女を対象とした疫学研究では、帯状疱疹患者の5人に1人でPHNの発症が認められました。

帯状疱疹に関連する痛みの推移

帯状疱疹に関連する痛みの推移

対象・方法：
釧路市の14施設において2013年6月～2015年2月に登録された60歳以上の帯状疱疹患者412例を対象に、帯状疱疹の発症率および入院率、PHNの発症率、臨床的負担および危険因子について評価した。疼痛はZBPI（Zoster Brief Pain Inventory）質問票を用いて0～10の11段階で評価し、0を無症状、1～2を軽度、3～6を中等度、7～10を重度とした。

Sato K. et al.: J Dermatol. 44(4), 414-422, 2017［著者にGSKグループ会社の社員を含む。著者にGSKグループ会社およびジャパンワクチンから助成金などを受領した者を含む。］ より作図

50歳以上の帯状疱疹患者の5人に1人がPHNを発症

50歳以上の帯状疱疹患者の5人に1人がPHNを発症

対象・方法：
2008年12月～2009年11月に香川県小豆郡に在住する50歳以上の男女12,522例を対象に、4週ごとに皮疹や痛みの有無などを電話で確認した。また、帯状疱疹または帯状疱疹疑いと診断された登録者に対して、（1）臨床症状の調査、（2）VZV特異的細胞性および液性免疫応答の測定、（3）ウイルスの同定、（4）痛みの評価、（5）皮疹および痛みを伴う範囲の測定が行われた。

Takao Y. et al.: J Epidemiol. 25(10), 617-625, 2015 より作成

帯状疱疹後神経痛（Postherpetic Neuralgia：PHN）
帯状疱疹の皮疹が消失した後も残存する疼痛。日本ペインクリニック学会によるペインクリニック治療指針では帯状疱疹発症後90日以上経過しても痛みが続く場合をいい、ビジュアルアナログスケール（VAS）値40mm以上※の強い痛みとされている。
※ 痛みなしを0mm、想像し得る最大の痛みを100mmとして表す

日本ペインクリニック学会治療指針検討委員会 編: ペインクリニック治療指針改訂第6版. p138-142, 真興交易医書出版部. 2019

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