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よくあるご質問(製品関連)

 

用法及び用量

  • Q1. ラミクタールの適応症別の用法及び用量を教えてください。

    A1.

    てんかんの成人患者への用法及び用量は こちら をご覧ください。
    てんかんの小児患者への用法及び用量は こちら をご覧ください。

    双極性障害患者への用法及び用量は こちら をご覧ください。

  • Q2. 何歳から投与できますか?

    A2.

    てんかん患者の場合:
    てんかんについて、低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児、及び定型欠神発作以外の単剤療法における小児の国内臨床試験は実施されておらず、有効性及び安全性は確立されていません。
    電子添文では、前出の患者に対する使用は承認用法及び用量外となりますのでご注意ください。

    双極性障害患者の場合:
    双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制については、小児及び18歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施されておらず、有効性及び安全性は確立されていません。
    電子添文では、前出の患者に対する使用は承認用法及び用量外となりますのでご注意ください。

  • Q3. ラミクタール単剤療法にバルプロ酸を追加する時の用量調節について教えてください。

    A3.

    ラミクタール単剤療法にバルプロ酸を追加する時の、用量調節の方法は確立していません。
    本剤のグルクロン酸抱合に対して影響を及ぼす薬剤の投与開始又は投与中止により、本剤の血中濃度が変化することがあるので、本剤の用量や患者の状態に応じて用量調節を考慮するようお願いします。

    ご参考までに、併用薬剤別のラモトリギン消失半減期を下記にお示しします。併用薬が変更(追加・中止等)になる場合の血中濃度の目安としてご確認ください。

    なおバルプロ酸併用時のラミクタールの用量の上限は200mg/日ですので、上限を超えないようにご注意ください。

    併用薬剤別のラモトリギン消失半減期

  • Q4. ラミクタール単剤療法にカルバマゼピン等のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤を追加する時の用量調節について教えてください。

    A4.

    ラミクタール単剤療法にカルバマゼピンを追加する時の、用量調節の方法は確立していません。
    本剤のグルクロン酸抱合に対して影響を及ぼす薬剤の投与開始又は投与中止により、本剤の血中濃度が変化することがあるので、本剤の用量や患者の状態に応じて用量調節を考慮するようお願いします。

    ご参考までに、併用薬剤別のラモトリギン消失半減期を下記にお示しします。併用薬が変更(追加・中止等)になる場合の血中濃度の目安としてご確認ください。

    ラミクタールとグルクロン酸抱合を誘導する薬剤との併用時のラミクタールの維持用量は、成人てんかんの場合は200mg~400mg/日、双極性障害の場合は300mg~400mg/日です。

    併用薬剤別のラモトリギン消失半減期

  • Q5. 休薬した場合の再開方法を教えてください。

    A5.

    本剤による皮膚症状のために投与を中止した場合は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合以外は再投与しないようお願いします。

    休薬後に本剤の再投与を行う場合には下記の2点にご注意ください。
    (1) 再投与時の用量については、投与中止の理由に関わらず、維持用量より低い用量から再開し漸増してください。
    (2) 投与中止から本剤の消失半減期の5倍の期間
    を経過している場合には、初回用量から用法及び用量に従って再開するようにお願いします。

    各併用薬剤別の消失半減期の5倍の期間は下記の通りです。

    併用薬剤別のラモトリギン消失半減期の5倍の期間

  • Q6. 服用を忘れた時の対処法について教えてください。

    A6.

    飲み忘れに気づいた場合は、気がついた時に1回分を飲んでください。ただし、次の飲む時間が近い場合は1回とばして、次の決められた時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲まないようお願いします。

    ご参考までにラミクタールの併用薬剤別の消失半減期は下記の通りです。

    併用薬剤別のラモトリギン消失半減期

 

特殊患者への投与

  • Q1. 妊婦への投与について教えてください。

    A1.

    承認時までに実施した国内臨床試験では妊婦、産婦等を対象とした試験は実施しておらず、妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。以下の報告を考慮し、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与をご検討ください。

    (1) 海外での複数のプロスペクティブ調査において、妊娠第1 三半期に本剤を単独投与された総計2000例以上の妊婦の情報が収集されており、ラミクタール使用による大奇形発現リスクの実質的な増加は認められていないが、いくつかの妊娠調査において孤発性の口蓋口唇裂奇形発現リスクの増加が報告されています[1]
    一方、ケースコントロール研究においては、他の奇形と比較して、本剤の使用に伴う口蓋口唇裂の発現リスクが高いとの結果は得られていません
    [2]。本妊娠調査のデータは、多剤併用療法時の先天異常発現のリスクに対する本剤の影響について評価するのに十分なものではありません。

    (2) 動物を用いた生殖発生毒性試験において催奇形性作用は認められませんでしたが、本剤はジヒドロ葉酸還元酵素に対し弱い阻害作用を有するため、妊娠中に本剤を投与した場合、胎児奇形を誘発する危険性が考えられます。また、ラットで高用量投与による母動物の一般状態の悪化に関連した胎児体重の低値、着床後胚・胎児死亡率及び死産児数の増加、出生児回収率(哺育中の巣から出生児を離し、5 分以内に母動物が巣内に出生児を連れ戻す)の低下並びに出生後の生存率低下がみられました。

    (3) 動物(ラット)において本剤の胎児への移行が認められたとの報告があります。

    引用文献

    1. Holmes LB et al :Neurology 2008;70:2152-2158
    2. Dolk H et al :Neurology 2008;71:714-722
  • Q2. 授乳婦への投与について教えてください。

    A2.

    授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせてください。ラミクタールはヒト乳汁中へ移行し、授乳中の乳児における血中濃度は、授乳中の婦人の血中濃度の最大約50%に達したとの報告があります[1]

    引用文献

    1. Newport DJ et al :Pediatrics 2008;122(1):e223-e231

 

相互作用

  • Q1. ラミクタールに影響のある薬剤、影響の無い薬剤をすべて教えてください。

    A1.

    本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤、本剤のグルクロン酸抱合に対し影響を及ぼさない薬剤について、現時点で明らかなものを全て下表に列挙しています。併用の際にはご留意ください。
    また、下表に記載の無い本剤のグルクロン酸抱合に対する影響が明らかでない薬剤による併用療法(てんかん又は双極性障害の治療に用いられる薬剤が本剤以外にも併用されている場合)では、バルプロ酸ナトリウム併用時の用法及び用量に従い投与を開始するようお願いします。

    ラミクタールのグルクロン酸抱合における併用薬剤の影響

    本剤とグルクロン酸抱合が競合する薬剤 本剤のグルクロン酸抱合を誘導(促進)する薬剤

    本剤のグルクロン酸抱合に影響を及ぼさない薬剤

    バルプロ酸ナトリウム

    フェニトイン
    カルバマゼピン
    フェノバルビタール
    プリミドン
    リファンピシン
    ロピナビル・リトナビル配合剤
    アタザナビル/リトナビル
    エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル配合剤(経口避妊薬)

    アリピプラゾール
    オランザピン
    ゾニサミド
    ガバペンチン
    シメチジン
    トピラマート
    プレガバリン
    リチウム
    レベチラセタム
    ペランパネル
    ラコサミド

 

安全性

  • Q1. 皮膚障害はどのような患者さんに出やすいのでしょうか?

    A1.

    国内外の臨床試験の結果から推察されるラミクタール投与中に皮膚障害の発現が増加し、症状が重篤化しやすい危険因子として下記の5つが報告されています。

    (1) 用法及び用量の非遵守例
    (2) バルプロ酸ナトリウム併用例
    (3) 他の抗てんかん薬での薬疹の既往歴
    (4) 13歳以下の小児
    (5) 投与8週以内

    引用文献

    [1]LaRoche SM, et al.:JAMA 2004;291:605–614

    [2]Hirsch LJ, et al.:Epilepsia 2006;47:318-322

    [3]Messenheimer J, et al.:Drug Safety 1998;18:281-296

    出典

    [4]ラミクタール インタビューフォーム

  • Q2. 皮膚障害の発現率を教えてください。

    A2.

    てんかん患者を対象としたラミクタール単剤療法の日韓共同試験において、発疹は成人で15.4%(10/65例)、小児で25.0%(5/20例)に認められました。また併用療法の短期試験において、発疹は成人で6.3%(21/335例)、小児で5.2%(11/212例)に認められました。

    皮膚障害が高率に発現していたのは、「承認用量(初回用量及びその後の漸増用量)より高い用量」で併用投与されていた「バルプロ酸ナトリウム併用患者」でした(左図)[1]
    また皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)は、成人患者よりも小児患者で高率に発現していました(右図)
    [1]

    出典

    1. ラミクタール 電子添文 2022年2月改訂(第4版)
  • Q3. ラミクタールによる皮膚障害の特徴や発現時期について教えてください。

    A3.

    ・ラミクタールにおける皮膚障害は、その形状は斑状・丘疹状の発疹として発現することが多いとされています。

    ・皮膚障害の発現率は本剤投与開始から8 週間以内に高いことが報告されています[1]

    また、発疹の初期徴候は、小児では「感染」と誤診されやすいので、ラミクタール投与開始後8週間以内に発疹や発熱などの症状がみられたら、特にご注意ください。
    安全性Q1「皮膚障害はどのような患者さんに出やすいのでしょうか?」、
    安全性Q4「皮膚関連の症状が出た時の対応、中止基準について教えてください。」

    も合わせてご確認ください。

    引用文献

    1. uberman A et al :Epilepsia 1999;40:985-991
  • Q4. 皮膚関連の症状が出た時の対応、中止基準について教えてください。

    A4.

    ラミクタール服用中に発疹等の皮膚障害が現れた場合には、本剤の投与を中止してください。処置が遅れると重篤な転帰をたどることがあるので、早い段階で皮膚科専門医に相談し、適切な処置を行うようにご指導ください。
    また、発疹に加え以下に示す症状があらわれた場合には重篤な皮膚障害に至ることがあるので、直ちに本剤の投与を中止してください。
    発疹の初期徴候は、小児では「感染」と誤診されやすいので、ラミクタール投与開始後8週間以内に発疹や発熱などの症状がみられたら、特にご注意ください。

    また重篤な皮膚障害発現時の対応については下記のwebサイトをご参照ください。
    独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 『重篤副作用疾患別対応マニュアル』

    https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/adr-info/manuals-for-hc-pro/0001.html(2023年11月閲覧)

  • Q5. 過量投与時の対処法について教えてください。

    A5.

    海外において、本剤15g までの過量服用が報告されています。過量投与により、眼振、失調、意識障害、大発作痙攣、昏睡等の事象が発現しています。
    過量投与が疑われた場合には、必要に応じ患者を入院させてください。また、バイタルサインを頻回チェックし、患者の状態をよく観察し、輸液を行うなど一般的な支持療法が必要となります。さらに、必要に応じ、胃洗浄を実施してください。
    血中からの本剤の除去方法として、血液透析の有効性
    は明確ではありません。

    ご参考までに海外において外国人腎機能障害患者12 例(クレアチニンクリアランス:平均13mL/min)及び透析患者6 例(血清クレアチニン:平均854μmol/L)に本剤100mg を単回経口投与した試験において、血液透析を4 時間実施した場合、体内に存在するラモトリギンの約20%が透析により除去されたことが報告されています[1]

    出典

    1. ラミクタール インタビューフォーム

 

製剤の安定性

  • Q1. 一包化や粉砕のデータはありますか?

    A1.

    PTP包装から出した時の安定性の検討を行っておりません。PTPのままでの保管、お渡しをお願いしております。
    ラミクタール錠は全剤型チュアブル・ディスパーシブル錠を採用しており、水とともに服用、咀嚼して服用、水に懸濁して服用と患者の状況に合わせて服用方法が選択できます。

 

製剤・包装など

 

製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。
製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。