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小児情報

肺動脈性肺高血圧症治療薬「ヴォリブリス2.5mg」は8歳以上の小児肺動脈性肺高血圧症患者に対する用法及び用量追加に係る製造販売承認事項一部変更の承認を取得いたしました。

小児 用法及び用量

  • 小児 用法及び用量

    通常、8歳以上の小児には、体重に応じアンブリセンタンとして下記の投与量を1日1回経口投与する。

    20~35 kg未満:通常、2.5 mgとし症状に応じて1日5 mgを超えない範囲で適宜増量する。
    35~50 kg未満:通常、5 mgとし症状に応じて1日7.5 mgを超えない範囲で適宜増量する。
    50 kg以上:通常、5 mgとし症状に応じて1日10 mgを超えない範囲で適宜増量する。

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臨床成績

小児PAHに対するヴォリブリスの単剤療法 国際共同第Ⅱ相試験(小児) 

  • 試験概要

    目 的   
    小児肺動脈性肺高血圧症患者に対する安全性及び有効性を評価する。

    対 象
    8歳以上18歳未満の小児肺動脈性肺高血圧症患者41例(日本人5例を含む)

    方 法
    多施設共同無作為化非盲検試験。本試験は最大2週間のスクリーニング/ベースライン期、24週間の投与期及びヴォリブリス投与終了後4~6週間の追跡調査期で構成された。患者をヴォリブリスの低用量群又は高用量群のいずれかに無作為割付けをした。体重20kg以上35kg未満の患者は、いずれの用量群でもヴォリブリス2.5mgで投与を開始し、高用量群では2週間後に用量を5mgに増量した。体重35kg以上の患者はヴォリブリス5mgで投与を開始し、2週間後に高用量群の体重35kg以上50kg未満の患者で7.5mgに、体重50kg以上の患者で10mgに増量した。

    評価項目

    主要評価項目
    有害事象、重篤な有害事象など

    副次評価項目
    投与24週時の6分間歩行距離(6MWD)のベースラインからの変化量、WHO機能分類のベースラインから投与24週時までの変化、PAHの臨床的な増悪を認めるまでの時間*1など

    *1 

    以下のいずれかが最初に発生するまでの時間
    あらゆる原因による死亡又は肺移植待機リストへの登録、PAH悪化のための入院、他のPAH治療薬(プロスタノイド、PDE5阻害薬)の追加又は増量及び/又は心房中隔裂開術、PAHに関連するWHO機能分類の増加・運動負荷試験の悪化(1週間以内の再試験を含め2回連続で6MWD測定値が20%減少)・右心不全の臨床兆候又は症状(新たな末梢性浮腫、肝臓の増大、腹水、頚静脈圧の増加、心膜液貯留、呼吸困難の増悪)

    解析計画

    安全性解析対象集団*2において主要評価項目を、Intent-to-Treat(ITT)集団*3において副次評価項目を評価した。有効性のまた、サブグループ解析として、低用量群の日本人患者5例について投与24週時におけるベースラインからの心肺血行動態(mPAP、mRAP、CI、PVRなど)の変化を事前の計画に基づき評価した。

    *2 

    無作為化された患者のうち、ヴォリブリスを1回以上投与されたすべての患者。実際に投与された用量に基づき低用量群又は高用量群に属するものとした。

    *3

    無作為化された患者のうち、ヴォリブリスを1回以上投与されたすべての患者。実際に投与された用量にかかわらず、無作為化された用量群に属するものとみなした。

    承認時評価資料

  • 安全性

    国際共同第Ⅱ相試験(AMB112529試験)

    有害事象の発現割合は、低用量群で81%(17例)、高用量群で80%(16例)であった。主な有害事象は頭痛[低用量群19%(4例)、高用量群30%(6例)、以下同順]、悪心[19%(4例)、15%(3例)]、腹痛[19%(4例)、5%(1例)]、上腹部痛[14%(3例)、10%(2例)]及び上咽頭炎[14%(3例)、10%(2例)]であった。
    治験薬と因果関係がある有害事象は、低用量群で38%(8例)及び高用量群で35%(7例)に発現した。死亡は、低用量群に1例(肺炎)、高用量群に1例*(急性心不全)認められたが、いずれも治験薬と因果関係なしと判断された。その他の重篤な有害事象は、低用量群に5例(咽頭炎、全身健康状態低下、失神、医療機器破損、肺高血圧症)、高用量群に1例(医療機器関連感染・右室不全)認められ、低用量群の全身健康状態低下は治験薬と因果関係ありと判断された。治験薬の投与中止に至った有害事象は、低用量群に1例(肺炎)認められた。

    *投与期間中に急性心不全を発現し本試験を中止したが、本薬の投与を中止することなく長期継続投与試験(AMB114588試験)に移行し、その数日後に本事象により死亡した。

    その他の安全性情報

    国際共同第Ⅱ相試験(AMB114588試験)

    先行試験(AMB112529試験)の長期継続投与試験
    有害事象の発現割合は89%(34例)であった。全体で最も多く発現した有害事象は上気道感染26%(10例)であり、次いで上咽頭炎24%(9例)及び頭痛18%(7例)であった。治験薬と因果関係がある有害事象は、39%(15例)の被験者に発現した。発現割合が最も高かった有害事象は頭痛であり、8%(3例)の被験者に発現した。死亡は、6例(急性心不全、肺動脈性肺高血圧症(各2例)、急性右室不全、発育不全)認められたが、いずれも治験薬との因果関係はないと判断された。その他の重篤な有害事象は、15例に認められ、複数例に認められた事象は貧血及び肺炎(各2例)であり、いずれも治験薬との因果関係はないと判断された。治験薬の投与中止に至った有害事象は、2例(急性心不全、発育不全)認められた。

    承認時評価資料

    使用成績調査[成人]で収集された8歳以上の小児80例の安全性情報

    国内使用成績調査(全例調査)において、安全性解析対象症例1705例での副作用発現頻度は28.8%(491/1705例)であり、主な副作用は貧血4.3%(73/1705例)、頭痛3.5%(60/1705例)、末梢性浮腫2.6%(45/1705例)であった。このうち8歳以上15歳未満の安全性解析対象症例80例での副作用発現頻度は20.0%(16/80例)であり、主な副作用は頭痛3.8%(3/80例)、鼻閉、腹水、悪心、肝機能異常が各2.5%(各2/80例)であった。重篤な副作用は腹水2.5%(2/80例)であった。

    ※ ヴォリブリスを検索すると、申請資料概要から小児臨床試験の有害事象、使用成績調査[成人]で収集された8歳以上の小児80例の安全性情報の詳細をご覧いただけます。

    https://urldefense.com/v3/__http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/__;!!AoaiBx6H!kp3k62mqkg1LGtQMAJRIVdlfX4L21X0OfKBLH3PweAT183-WzO4ntRl7wG8Sae3TXCY$

    医薬品副作用データベース(JADER)

    独立行政法人医薬品医療機器総合機構に報告された副作用症例の報告数等、報告症例の情報をご覧いただけます。

    https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/adr-info/suspected-adr/0006.html

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