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SWIFT-2試験

[エキシデンサー(気管支喘息/鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎)承認時評価資料:国際共同第Ⅲ相試験(SWIFT-2試験)]
[Jackson DJ et al:N Engl J Med 2024;391(24), 2337-2349]
利益相反:本試験に関わる費用はグラクソ・スミスクライン(株)が負担した。著者にはグラクソ・スミスクライン(株)の社員が含まれる。

試験概要

目的

重症喘息患者を対象として、26週間間隔でエキシデンサー100mgを皮下投与(0および26週)したときの有効性を検証するとともに、安全性を評価する。

対象

標準治療※1として中用量~高用量の吸入ステロイド薬およびその他の長期管理薬を併用しているにもかかわらず喘息増悪をきたす12歳以上※2の重症喘息患者380例(日本人:59例)

〈主な選択基準(以下すべてを満たす)〉

  • 医師による喘息の診断から2年以上経過している患者
  • スクリーニング前12ヵ月間における血中好酸球数が300cells/μL以上、またはスクリーニング時に150cells/μL以上の患者
  • スクリーニング前12ヵ月間に中用量~高用量の吸入ステロイド薬による治療をおこなっている患者
  • 吸入ステロイド薬に加え、1剤以上のその他の長期管理薬による標準治療※1を3ヵ月以上継続している患者
  • スクリーニング前12ヵ月間に全身性ステロイド薬(筋肉内、静脈内、または経口)の投与を必要とする喘息増悪が2回以上みられた患者
  • 気流閉塞※3が認められる患者
  • 気道可逆性または気道過敏性のエビデンスを有する患者※4

〈主な除外基準〉

  • 喘息以外の臨床的に重要な肺疾患を併存している患者
  • スクリーニング前6ヵ月以内の寄生虫感染、喘息治療として使用したステロイド薬では説明がつけられない既知の免疫不全症、または好酸球増加症候群等の好酸球増加を引き起こす可能性のあるその他の疾患を有する患者
  • 現喫煙者または10 pack years以上の喫煙歴のある元喫煙者
  • 血管炎または活動性COVID-19と診断されている患者
  • スクリーニング前12ヵ月以内にメポリズマブ、reslizumab注1)またはベンラリズマブの投与を受けた患者、スクリーニング前130日以内にオマリズマブまたはデュピルマブの投与を受けた患者、あるいはスクリーニング前5半減期以内に何らかのモノクローナル抗体(mAb)の投与を受けた患者
  • 抗IL-5/5R療法が無効であったことが記録されている患者
  • スクリーニング時に実施した中央判定の12誘導ECGおよび無作為化時の機械判読の12誘導ECGで、Fridericia式により補正したQT間隔(QTcF)450msec以上(脚ブロックがある患者ではQTcF 480msec以上)の患者

方法

52週間の多施設共同※5、無作為化、プラセボ対照、二重盲検、並行群間比較試験。
対象患者をエキシデンサー100mg群、またはプラセボ群に2:1で無作為に割り付け、標準治療※1に上乗せしてそれぞれ0および26週に皮下投与した。なお、本試験参加までの標準治療※1は継続した。

※1 

標準治療:吸入ステロイド薬[フルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)440μg/日以上(日本では400μg/日以上)注2)または同等量]および長期管理薬。なお、中用量の吸入ステロイド薬を使用された患者は、組入れ基準を満たすために長時間作用型β2作動薬(LABA)も投与されていることとした。

※2 

台湾では、18歳以上の成人のみを対象とした。

※3 

18歳以上の場合:スクリーニング時の気管支拡張薬投与前の1秒量(FEV1)が予測値の80%未満
青年期(12~17歳)の場合:スクリーニング時の気管支拡張薬投与前のFEV1が予測値の90%未満であるか、またはFEV1:努力性肺活量(FVC)比が0.8未満

※4 

以下のいずれかを満たす場合と定義した。

  • スクリーニング時または無作為化時において、気管支拡張薬投与後のFEV1に12%以上かつ200mL以上の気道可逆性が文書により認められた患者
  • 無作為化前24ヵ月間に、FEV1において12%以上かつ200mL以上の気道可逆性が文書により確認された患者
  • 無作為化前24ヵ月間に、気道過敏性の亢進(メサコリン吸入によるPC20が8mg/mL未満、ヒスタミン吸入によるPD20が7.8μmol未満またはマンニトール吸入による使用説明書に記載されているFEV1の低下)が文書により確認された患者

※5 

11ヵ国(オーストラリア、カナダ、チェコ、フランス、ハンガリー、イタリア、日本、ポーランド、スペイン、台湾、アメリカ)の187施設

注1)

日本において、reslizumabは未承認である。

注2)

日本におけるフルチカゾンプロピオン酸エステルの用法及び用量は、成人には通常200μg/日、最大投与量800μg/日、小児には通常100μg/日、最大投与量200μg/日である。

試験デザイン

試験デザイン

※6 治療期間完了後に非盲検継続投与試験(AGILE試験)に移行しなかった患者のみ実施

評価項目

有効性評価項目
〈主要評価項目:検証的解析項目〉

  • 52週間における臨床的に重要な喘息増悪の年間発現率

臨床的に重要な喘息増悪

全身性ステロイド薬(筋肉内、静脈内または経口)の使用および/または入院、および/または救急外来の受診を要する喘息の悪化と定義した。
全身性ステロイド薬の使用を必要とする喘息増悪の基準は、いずれの患者も3日間以上の静注または経口ステロイド薬の投与、あるいはステロイド薬の単回筋肉内投与とし、標準治療として全身性ステロイド薬を投与中の場合は現行の維持用量の2倍以上の用量を3日間以上投与とした。

〈副次評価項目〉

  • 52週時における呼吸器疾患に関する質問票(St. George’s Respiratory Questionnaire:SGRQ)総スコアのベースラインからの変化量
  • 52週時における喘息コントロールに関するアンケート(Asthma Control Questionnaire-5:ACQ-5)スコアのベースラインからの変化量
  • 52週時における気管支拡張薬投与前の1秒量(FEV1)のベースラインからの変化量
  • 52週時における夜間および日中の喘息症状日誌週平均スコアのベースラインからの変化量
  • 52週間における入院および/または救急外来の受診を要する喘息増悪の年間発現率

〈その他の評価項目〉

  • 臨床的に重要な喘息増悪(上記定義)が初めて認められるまでの期間
  • 52週時におけるSGRQ総スコアがベースラインから4ポイント以上減少した患者の割合
  • 52週時におけるACQ-5スコアがベースラインから0.5ポイント以上減少した患者の割合
  • 52週間における経口ステロイド薬未使用患者の割合

安全性評価項目

  • 副作用、重篤な副作用、注目すべき有害事象[アナフィラキシーを含むアレルギー(Ⅰ型過敏症)反応、その他の全身性反応、Ⅲ型過敏症(免疫複合体疾患/血管炎)、局所注射部位反応、QTc延長]
  • 免疫原性(抗デペモキマブ結合抗体陽性、中和抗体陽性の患者の割合)

薬力学評価項目

  • 血中好酸球数のベースラインからの変化

解析計画

有効性については、無作為化された患者のうち、誤って無作為化され治験薬を投与されなかった患者および医薬品GCP違反/データの完全性の懸念が認められた治験実施医療機関の患者を除く患者から構成された集団(FAS集団)を解析対象とした。
試験全体の有意水準は、5%(両側)とした。

主要評価項目は、負の二項分布を仮定した一般化線形モデルを用いて、プラセボ群に対するエキシデンサー100mg群の優越性を検証した。本モデルには、投与群、ベースラインにおける吸入ステロイド薬の投与量(中用量または高用量)、過去1年間における喘息増悪の発現頻度(2、3、または4回以上)、地域、およびベースラインにおける気管支拡張薬投与前のFEV1の予測値に対する割合を共変量として含めた。

副次評価項目(52週間における入院および/または救急外来の受診を要する喘息増悪の年間発現率は除く)は、反復測定混合モデルを用いて分析した。本モデルには、投与群、ベースラインにおける吸入ステロイド薬の投与量(中用量または高用量)、過去1年間における喘息増悪の発現頻度(2、3、または4回以上)、地域、ベースライン値、来院、ベースライン値と来院の交互作用、および投与群と来院の交互作用、気管支拡張薬投与前のFEV1の予測値に対する割合(52週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量は除く)を共変量として含めた。52週間における入院および/または救急外来の受診を要する喘息増悪の年間発現率は、主要評価項目と同じ負の二項分布を仮定した一般化線形モデル、共変量を用いて解析した。

主要評価項目および副次評価項目の多重性はステップダウン閉検定手順(①~⑦の順)を使用して調整し、上位の評価項目において統計学的に有意となった場合にのみ下位の評価項目へ移行した。
なお、臨床的に重要な喘息増悪の年間発現率および入院および/または救急外来の受診を要する喘息増悪の年間発現率に関しては、プラセボ群に対する比(エキシデンサー100mg群/プラセボ群)を算出することを事前に規定した。

有効性の統計学的仮説検定の階層構造 SWIFT-2試験:α(0.05)で検定

有効性の統計学的仮説検定の階層構造 SWIFT-2試験

その他の評価項目のうち、臨床的に重要な喘息増悪が初めて認められるまでの期間は、投与群、ベースラインにおける吸入ステロイド薬の投与量(中用量または高用量)、過去1年間における喘息増悪の発現頻度(2、3、または4回以上)、地域、ベースラインにおける気管支拡張薬投与前のFEV1の予測値に対する割合を共変量としたCox比例ハザードモデルを用いて解析した。
また、52週時におけるSGRQ総スコアがベースラインから4ポイント以上減少した患者およびACQ-5スコアがベースラインから0.5ポイント以上減少した患者の割合は、投与群、地域、ベースラインにおける吸入ステロイド薬の投与量(中用量または高用量)、過去1年間における喘息増悪の発現頻度(2、3、または4回以上)、ベースラインにおける気管支拡張薬投与前のFEV1の予測値に対する割合、ベースライン値を共変量としたロジスティック回帰モデルを用いて解析した。
その他の評価項目の解析は、多重性は調整しなかった。

欠測データおよび介入イベントによる除外データについて、COVID-19パンデミックに関連する理由により試験介入を中止した患者ではイベント後期間のデータは分析から除外し、試験脱落により評価項目の評価が不可能であった患者における脱落後期間のデータとともに、いずれもランダムな欠測(MAR)として扱った。

安全性については、無作為化時に実際に投与された治験薬に基づく集団(安全性解析対象集団)を解析対象とした。
本試験では、アナフィラキシーを含むアレルギー(Ⅰ型過敏症)反応、その他の全身性反応、Ⅲ型過敏症(免疫複合体疾患/血管炎)、局所注射部位反応、QTc延長を注目すべき有害事象として事前に規定した。

薬力学については、FAS集団を解析対象とした。
薬力学評価項目(血中好酸球数のベースラインに対する比として算出)は、従属変数を対数変換した反復測定混合モデルを用いて評価し、本モデルには、投与群、ベースラインにおける吸入ステロイド薬の投与量(中用量または高用量)、過去1年間における喘息増悪の発現頻度(2、3、または4回以上)、地域、ベースライン値の対数、来院、ベースライン値の対数と来院の交互作用、および投与群と来院の交互作用を共変量として含めた。
薬力学評価項目の解析は、多重性は調整しなかった。

なお、日本人集団においても、有効性(FAS-Japan集団)、安全性(Safety-Japan集団)および薬力学(FAS-Japan集団)についてサブグループ解析をすることを事前に規定した。

有効性

52週間における臨床的に重要な喘息増悪の年間発現率において、エキシデンサー100mg群はプラセボ群と比べて統計学的に有意な差が認められました(p<0.001、一般化線形モデル注1)

※ 全身性ステロイド薬(筋肉内、静脈内または経口)の使用および/または入院、および/または救急外来の受診を要する喘息の悪化

52週間における臨床的に重要な喘息増悪の年間発現率(FAS集団)(主要評価項目)(検証的解析結果)

仮説検定の階層的順序が下位の「副次評価項目:52週時における呼吸器疾患に関する質問票(St.George’ s Respiratory Questionnaire:SGRQ)総スコアのベースラインからの変化量」において、統計学的に有意な差が認められなかったため、ステップダウン閉検定手順を用いた検定が終了した(反復測定混合モデル)

52週間における臨床的に重要な喘息増悪の年間発現率

欠測データおよび介入イベントによる除外データについて、COVID-19パンデミックに関連する理由により試験介入を中止した患者ではイベント後期間のデータは分析から除外し、試験脱落により評価項目の評価が不可能であった患者における脱落後期間のデータとともに、いずれもランダムな欠測(MAR)として扱った。

注1)

投与群、ベースラインにおける吸入ステロイド薬の投与量(中用量または高用量)、過去1年間における喘息増悪の発現頻度(2、3、または4回以上)、地域、およびベースラインにおける気管支拡張薬投与前のFEV1の予測値に対する割合を共変量とし、負の二項分布を仮定した一般化線形モデル

注2)

エキシデンサー100mg群/プラセボ群

血中好酸球数のベースラインからの変化は以下の通りでした

投与52週時までの血中好酸球数のベースラインに対する比の推移(FAS集団)(薬力学評価項目)

投与52週時までの血中好酸球数のベースラインに対する比の推移(FAS集団)(薬力学評価項目)

注)

投与群、ベースラインにおける吸入ステロイド薬の投与量(中用量または高用量)、過去1年間における喘息増悪の発現頻度(2、3、または4回以上)、地域、ベースライン値の対数、来院、ベースライン値の対数と来院の交互作用、および投与群と来院の交互作用を共変量とし、従属変数を対数変換した反復測定混合モデル

安全性

副作用(治験薬と関連する有害事象)の発現率は、エキシデンサー100mg群4%(11/251例)、プラセボ群<1%(1/129例)でした

安全性:副作用、重篤な副作用、注目すべき有害事象[アナフィラキシーを含むアレルギー(Ⅰ型過敏症)反応、その他の全身性反応、Ⅲ型過敏症(免疫複合体疾患/血管炎)、局所注射部位反応、QTc延長]

主な副作用(いずれかの群で2例以上に発現)は、注射部位反応[エキシデンサー100mg群2例(<1%)、プラセボ群0例、以下同順]、頭痛[2例(<1%)、0例]、白血球減少症[2例(<1%)、0例]でした。本試験において、重篤な副作用、投与中止に至った副作用および死亡例は認められませんでした。エキシデンサー100mg群で認められた注目すべき有害事象は、その他の全身性反応が6例、局所注射部位反応が4例でした。

免疫原性(安全性解析対象集団)

エキシデンサー100mg群の250例中13例(5%)に抗デペモキマブ抗体陽性が認められました。中和抗体陽性の患者は2例(<1%)でした。

副作用(治験薬と関連する有害事象)(安全性解析対象集団)

副作用(治験薬と関連する有害事象)(安全性解析対象集団)

n(%)、MedDRA ver. 26.1/MedDRA J ver. 26.1
※ エキシデンサー100mg群に無作為化された1例はプラセボを投与されたため、安全性解析ではプラセボ群に含めた。

4.効能又は効果

○気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る)
○鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)

製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。

製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。

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