- ヒトロタウイルス株を弱毒化した経口生ワクチンです。
世界では130ヵ国以上で承認・発売されています(2024年4月現在) - 初回接種が推奨されている生後14週6日までに2回の接種を完了することができます。
- 2回の接種で、軽症を含むすべてのロタウイルス胃腸炎の発症を79.3%、重症ロタウイルス胃腸炎に91.6%の予防効果を示しました。
- ロタウイルスの主要流行株であるG1P[8]、G2P[4]、G3P[8]、G4P[8]、G9P[8]に対する予防効果を示しました。
- 重大な副反応としてアナフィラキシーが報告されています。
主な副反応(0.1%以上)として易刺激性、発熱、下痢、食欲不振、嘔吐、血便、排泄、咳嗽/鼻漏が報告されています。
詳しくは電子添文の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。
作用機序
ロタリックスは、自然感染を模倣した、ヒトロタウイルス株(G1P[8])由来の弱毒生ヒトロタウイルスワクチンです。
乳幼児におけるロタウイルスの自然感染
乳幼児がロタウイルスに感染した結果、獲得する免疫により、再感染時の重症ロタウイルス胃腸炎発症を予防または軽減することが報告されています。
乳幼児(生後0~24ヵ月)を対象に実施した長期の疫学調査では、生後1年以内にロタウイルスに初感染すると、生後2年目までにロタウイルス疾患(重度の再感染症)から有意に防御されることが示されています1 。このとき、2回目の感染が1回目とは異なるG型のロタウイルス株によるものであっても、2回目以降の感染は初感染よりも重症度が有意に低いことが示されました 1 。また、不顕性感染であっても防御効果を誘導することが示されています1 2 3 。
ロタリックスの自然感染による免疫獲得を模倣した作用機序のイメージ
ロタウイルスに感染すると、まずIgM抗体が産生され、続いて特異的な抗ロタウイルスIgA抗体およびIgG抗体が産生されます。感染部位の小腸粘膜面で産生される抗体の大部分はIgAです。これらの抗体は腸粘膜から腸管内腔に分泌され局所的に作用しますが、防御効果を発揮するのが局所抗体あるいは血清抗体なのか、またはその両方なのかは、現在のところ明らかではありません。また、液性または細胞性免疫応答による防御の標的となる重要タンパク質が何であるかも、今のところ解明されていません。
「効能又は効果」、「効能又は効果に関連する注意」、「用法及び用量」、「用法及び用量に関連する注意」、「接種不適当者を含む注意事項等情報」等については、製品電子添文をご参照ください。
製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。
製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。