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予後

●抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody:ANCA)関連血管炎の死亡率

全身性壊死性血管炎のタイプ別生存期間を検討した結果、死亡率は、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:EGPA)が13.9%、顕微鏡的多発血管炎(microscopic polyangiitis:MPA)が27.5%、結節性多発動脈炎(polyarteritis nodosa:PAN)が24.6%、多発血管炎性肉芽腫症(granulomatosis with polyangiitis:GPA)が13.2%でした 1

全身性壊死性血管炎のタイプ別の生存期間 1(海外データ)

全身性壊死性血管炎のタイプ別の生存期間

目 的:

全身性壊死性血管炎における診断時の予後予測因子を特定する。

対 象:

フランス血管炎研究グループのデータに登録され、米国リウマチ学会の基準またはChapel Hill nomenclature criteriaを満たし、1957~2005年に治療を受けた全身性壊死性血管炎患者1,108例

方 法:

対象患者(平均年齢:結節性多発動脈炎※1 (PAN) 52歳、顕微鏡的多発血管炎(MPA) 61歳、EGPA※250歳、Wegener肉芽腫症(WG)53歳)の生存について追跡調査を行い記録した(一部、前向き臨床試験の追跡調査を含む)。全身性壊死性血管炎のタイプ別に、Kaplan-Meier法を用いた生命表解析によって生存期間を評価した。生存率は、血管炎診断日から打ち切り日またはデータベースが閉じた時点まで計算された。

本研究における限界:

心臓病変と血管炎の両疾患が共存する場合に、心臓病変の発生を説明できる血管炎以外の原因がないために、一部の患者ではそれらの関連性が間接的になってしまうことである。

●予後不良因子

FFS(Five Factor Score)は、EGPAおよびその他の全身性壊死性血管炎の患者の診断時予後を評価するために、1996年にデザインされました。FFSが低い患者は高い患者と比べて、予後が良いと考えられています。その後、2009年にGuillevinらは、MPA、EGPA、GPAの予後不良因子として、①年齢65歳以上、②心病変、③消化器病変、④腎不全(クレアチニン≧150μmol/Lと定義)、⑤耳鼻科症状(耳・鼻・咽喉頭)なしの5つを抽出しました(図)1。本報告では、疾患別にも予後不良因子が解析されており、EGPAにおいては心不全が5年死亡率と最も関連することが示されました(ハザード比2.8,p=0.02:Cox 比例ハザードモデル)1

EGPAの予後を予測するFive Factor Score(2009 FFSのリバイス版)1

EGPAの予後を予測するFive Factor Score(2009 FFSのリバイス版)

目 的:

全身性壊死性血管炎における診断時の予後予測因子を特定する。

対 象:

フランス血管炎研究グループのデータに登録され、米国リウマチ学会の基準またはChapel Hill nomenclature criteriaを満たし、1957~2005年に治療を受けた全身性壊死性血管炎患者1,108例

方 法:

結節性多発動脈炎(PAN)、チャーグ・ストラウス症候群(CSS)、および顕微鏡的多発性血管炎(MPA)の診断時の予後を評価するために設計されたツールで、1996年に報告され5因子スコア(FFS)〔蛋白尿>1g/d、腎不全(安全化ピーククレアチニン140μmol/L)、心筋症、重度の胃腸症状、および中枢神経(CNS)関与〕とともに死亡リスクに関連するパラメータの再評価を行った。

本研究における限界:

心臓病変と血管炎の両疾患が共存する場合に、心臓病変の発生を説明できる血管炎以外の原因がないために、一部の患者ではそれらの関連性が間接的になってしまうことである。

  1. Guillevin L et al:Medicine(Baltimore) 2011;90(1), 19-27