USリアルワールド試験
米国喘息患者に対する単一吸入器による3剤併用療法(FF/UMEC/VI)における喘息コントロールに関するリアルワールド試験(海外データ)
Bogart M et al:Journal of Asthma and Allergy 2023;16, 1309-1322
利益相反:本試験にかかわる費用はGSK社が資金提供を行った。著者にGSK社の社員が含まれる。
また、著者にはGSK社が研究費を支払ったコンサルティング会社の社員が含まれる。
試験概要
4. 効能又は効果
テリルジー100エリプタ
〇気管支喘息(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
〇慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
テリルジー200エリプタ
気管支喘息(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
FF:フルチカゾンフランカルボン酸エステル、UMEC:ウメクリジニウム臭化物、VI:ビランテロールトリフェニル酢酸塩、SABA:短時間作用性β2刺激薬、COPD:慢性閉塞性肺疾患
患者背景
FF:フルチカゾンフランカルボン酸エステル、UMEC:ウメクリジニウム臭化物、VI:ビランテロールトリフェニル酢酸塩、Quan-CCI:Quan-Charlson Comorbidity Index
対象
2017年9月18日~2019年3月31日(指定期間)にテリルジー100の投与を1回以上受け(初回投与日を基準日と定義)、かつその前12ヵ月間(治療前期間)に喘息の診断を1回以上受けた18歳以上の成人患者890例(治療前期間/基準日にCOPDの診断を1回以上受けた患者は除外)
方法
米国の保険請求データベース(IQVIA PharMetrics Plus)を用いたレトロスペクティブ前後コホート研究。経口ステロイド薬使用、喘息関連増悪、およびSABA投与量の減量を指標とした喘息コントロール状態について、テリルジー100治療開始前後で比較検討した。
FF:フルチカゾンフランカルボン酸エステル、UMEC:ウメクリジニウム臭化物、VI:ビランテロールトリフェニル酢酸塩、SABA:短時間作用性β2刺激薬、COPD:慢性閉塞性肺疾患
治療前後における経口ステロイド薬の追加使用状況【副次評価項目】
※1
プレドニゾン換算で1日平均20mg以上の経口ステロイド薬を2~28日間調剤された薬局請求から算出された。14日以内に2回以上のバーストが観察された場合は1回のバーストと見なした。
※2
期間中に投与された経口ステロイド薬の総投与量を期間で除して算出した1日当たりの経口ステロイド薬投与量が0mgの患者と定義した。
対象
2017年9月18日~2019年3月31日(指定期間)にテリルジー100の投与を1回以上受け(初回投与日を基準日と定義)、かつその前12ヵ月間(治療前期間)に喘息の診断を1回以上受けた18歳以上の成人患者890例(治療前期間/基準日にCOPDの診断を1回以上受けた患者は除外)
方法
米国の保険請求データベース(IQVIA PharMetrics Plus)を用いたレトロスペクティブ前後コホート研究。経口ステロイド薬使用、喘息関連増悪、およびSABA投与量の減量を指標とした喘息コントロール状態について、テリルジー100治療開始前後で比較検討した。
FF:フルチカゾンフランカルボン酸エステル、UMEC:ウメクリジニウム臭化物、VI:ビランテロールトリフェニル酢酸塩、SABA:短時間作用性β2刺激薬、COPD:慢性閉塞性肺疾患
※1
「入院/救急外来受診」の定義および「全身性ステロイド薬投与」の定義の両方の増悪を含めた。
※2
入院(喘息関連入院または喘息関連救急外来受診により+1日以内に入院)および喘息関連救急外来受診に至った増悪と定義した。
※3
±5日以内に経口ステロイド薬または全身性ステロイド薬の調剤/投与を伴う喘息関連の救急外来受診または外来受診に至った増悪と定義した。
対象
2017年9月18日~2019年3月31日(指定期間)にテリルジー100の投与を1回以上受け(初回投与日を基準日と定義)、かつその前12ヵ月間(治療前期間)に喘息の診断を1回以上受けた18歳以上の成人患者890例(治療前期間/基準日にCOPDの診断を1回以上受けた患者は除外)
方法
米国の保険請求データベース(IQVIA PharMetrics Plus)を用いたレトロスペクティブ前後コホート研究。経口ステロイド薬使用、喘息関連増悪、およびSABA投与量の減量を指標とした喘息コントロール状態について、テリルジー100治療開始前後で比較検討した。
FF:フルチカゾンフランカルボン酸エステル、UMEC:ウメクリジニウム臭化物、VI:ビランテロールトリフェニル酢酸塩、SABA:短時間作用性β2刺激薬、COPD:慢性閉塞性肺疾患
治療前後におけるSABA使用状況【副次評価項目】
対象
2017年9月18日~2019年3月31日(指定期間)にテリルジー100の投与を1回以上受け(初回投与日を基準日と定義)、かつその前12ヵ月間(治療前期間)に喘息の診断を1回以上受けた18歳以上の成人患者890例(治療前期間/基準日にCOPDの診断を1回以上受けた患者は除外)
方法
米国の保険請求データベース(IQVIA PharMetrics Plus)を用いたレトロスペクティブ前後コホート研究。経口ステロイド薬使用、喘息関連増悪、およびSABA投与量の減量を指標とした喘息コントロール状態について、テリルジー100治療開始前後で比較検討した。
FF:フルチカゾンフランカルボン酸エステル、UMEC:ウメクリジニウム臭化物、VI:ビランテロールトリフェニル酢酸塩、SABA:短時間作用性β2刺激薬、COPD:慢性閉塞性肺疾患
リミテーション
- 本研究は、経口ステロイド薬/SABAの使用、増悪がCOPDに関連していないことを確認するため、COPDの特徴を有する患者は除外した。これは強みであるが、喘息患者の中にはCOPDの特徴を有する患者も存在することを踏まえると、より複雑な患者に関する結果を反映していない可能性がある。
- 本研究は、米国の保険請求データベース(IQVIA PharMetrics Plus)における2016年9月18日~2020年3月31日のデータを用いて、FDAによるテリルジー100の喘息に対する承認取得前に実施された。したがって、本結果は販売承認後にテリルジー100を使用したデータを代表するものではない可能性がある。
- 米国の保険請求データベースは、一般的に商業保険に加入している65歳未満の患者のデータを集計したものであるため、研究結果のより広範な集団(例:他の商業保険に加入している集団、無保険集団、または他のタイプの公的保険に加入している集団)への一般化には注意が必要である。
- 経口ステロイド薬/SABAの使用状況、喘息関連増悪は、臨床試験で使用される有効な測定値や実際の臨床指標ほど、正確に喘息のコントロール状態を反映していない可能性がある。
- 保険請求データは、管理目的で収集されるとともに、患者の行動やヘルスケア利用状況の概要を表す。そのため、「診断が不正確である可能性がある」「調剤された薬剤を患者が処方どおりに使用または服用したとは限らない可能性がある」といったエラーを起こしやすい。
- 抗生物質などの薬剤の処方が喘息コントロールのための処方であるかどうかは、保険請求データからは確認できない。そのため、患者が他疾患の治療を受けていた場合、喘息薬の使用が過大評価されていた可能性がある。
FF:フルチカゾンフランカルボン酸エステル、UMEC:ウメクリジニウム臭化物、VI:ビランテロールトリフェニル酢酸塩、SABA:短時間作用性β2刺激薬、COPD:慢性閉塞性肺疾患、FDA:アメリカ食品医薬品局
処方いただく際の注意事項
2.
禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1
有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]
2.2
閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により、眼圧が上昇し症状を悪化させるおそれがある。]
2.3
前立腺肥大等による排尿障害がある患者[抗コリン作用により、尿閉を誘発するおそれがある。][9.1.6参照]
2.4
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
11.
副作用(抜粋)
11.1
重大な副作用
11.1.1
アナフィラキシー反応(0.1%未満)
アナフィラキシー反応(咽頭浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがある。
11.1.2
肺炎(0.9%)
[8.7参照]
11.1.3
心房細動(0.1%)
[9.1.2参照]
テリルジー100・200エリプタ14吸入用・30吸入用電子添文2023年9月(第4版、その他の副作用変更)
製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。
PM-JP-FVU-WCNT-240004 2024.12