ここから先は外部サイトへ移動します

これからアクセスしようとしているウェブサイトの内容は、グラクソ・スミスクライン株式会社によって管理されているものではありません。その正確性、安全性、信頼性はグラクソ・スミスクライン株式会社が保証しているものではないことをご了承ください。

続ける

戻る

BLISS-76試験、BLISS-52試験(第Ⅲ相海外検証試験) [1-3]:試験概要(海外データ)

目 的
SLE患者に対するベンリスタの有効性、安全性及び忍容性、生活の質(QOL)への影響を評価する。有効性については、主要評価項目である52週時のSLE responder index(SRI)4のレスポンダー率において、プラセボに対するベンリスタ10mg/kgの優越性を検証する。

対 象
自己抗体陽性で疾患活動性を有し、既存の標準治療を受けている18歳以上のSLE患者(BLISS-76試験819例、BLISS-52試験865例)

方 法
対象患者を無作為化aして既存治療+ベンリスタ1 mg/kgb投与群、既存治療+ベンリスタ10 mg/kg投与群(ベンリスタ併用群)又は既存治療+プラセボ群(プラセボ併用群)に1:1:1の比で割り付け、既存の標準治療に上乗せして、二重盲検下でベンリスタ1 mg/kg、10 mg/kg又はプラセボを初回、2週間後、4週間後、以降は4週間ごとに、72週時(BLISS-76試験)又は48週時(BLISS-52試験)まで投与し、最終投与4週後まで有効性を評価した。

a:スクリーニング時のSELENA SLEDAIスコア(6~9点 vs. ≧10点)、尿蛋白(<2 g/24 hr vs. ≧2 g/24 hr)、人種[アフリカ系の子孫又はアメリカ先住民の子孫(AIA) vs. それ以外]を層別因子とした。
b:1 mg/kgは承認用量外であるため、以降は10 mg/kg投与群を「ベンリスタ併用群」と表記する。

BLISS-76試験、BLISS-52試験(第Ⅲ相海外検証試験):試験概要(海外データ)

評価項目

主要評価項目(検証的な解析)・・・52週時のSRI4レスポンダー率
副次評価項目・・・52週時にSELENA SLEDAIスコアがベースラインから4点以上改善した患者の割合、24週時のPGAスコアのベースラインからの変化率、ベースライン時のステロイド投与量aが>7.5mg/日であった患者のうち、試験期間に≦7.5mg/日に減量となった患者の割合/ベースライン時のステロイド投与量aが≦7.5mg/日であった患者のうち、試験期間に>7.5mg/日に増量となった患者の割合(4週ごと) 等
その他の評価項目・・・52週時のFACIT-Fatigueスコアのベースラインからの平均変化量(患者報告アウトカム) 等
安全性評価項目・・・有害事象、臨床検査値の変化、バイタルサイン、免疫原性

解析計画

  • 無作為化された治験薬を1回以上投与されたすべての患者をMITT(Modified intention-to-treat)集団とした。
    特記のない限り、すべての解析はMITT集団を対象とした。
  • 52週時の有効性の主要解析では、以下の患者をTreatment failureと判定しノンレスポンダーとして取り扱った。
    (1)52週時(Day 364)来院より前に試験を中止した患者
    (2)52週時来院の±28日以内に来院しなかった患者
    (3)52週時来院より前に併用禁止薬の投与を受けた、又はSLE治療の規定を超えた変更を行った患者
  • 主要評価項目を支持するために、主要評価項目の3つの構成要素それぞれに該当した患者の割合を評価した。また、52週間のレスポンスの推移を評価するため、SRI4スポンダー率を4週ごとに評価した。
  • BLISS-76試験及びBLISS-52試験の併合解析は、承認申請時の照会事項に対する回答として提出し評価されたデータである。
  • 「52週時のSRI4レスポンダー率」は、投与群、ベースライン時のSELENA SLEDAIスコア(≦9点 vs. ≧10点)、尿蛋白(<2g/24 hr vs. ≧2g/24 hr)、人種(AIA vs. それ以外)を共変量としたロジスティック回帰分析により解析した。両試験の併合解析の共変量には、試験も加えた。
  • ベースライン時のステロイド投与量a(≦7.5mg/日 vs.>7.5mg/日)別のサブグループ解析を行うことが事前規定された。
  • a:プレドニゾロン換算(本邦で承認されているプレドニゾロン錠の用量は1日5mg~60mg)

[1]承認時評価資料:SLE 患者を対象とした海外第Ⅲ相二重盲検並行群間比較試験(点滴静注用製剤、BEL110751 試験、BEL110752 試験)
[2]Furie R et al.: Arthritis Rheum 63: 3918-3930, 2011
利益相反:本試験はグラクソ・スミスクライン株式会社の支援により行われた。また、著者にグラクソ・スミスクライン株式会社より助成金、旅費、レビュー費、委員会費、コンサルタント費、講演料、謝礼金の支払いを受けた者が含まれる。
[3]Navarra SV et al.: Lancet 377: 721-731, 2011
利益相反:本試験はグラクソ・スミスクライン株式会社の支援により行われた。また、著者にグラクソ・スミスクライン株式会社よりコンサルタント費、謝礼金の支払いを受けた者、グラクソ・スミスクライン株式会社のデータ・モニタリング委員会のメンバーが含まれる。

BLISS-76試験、BLISS-52試験(第Ⅲ相海外検証試験):有効性

52週時のSRI4レスポンダー率[主要評価項目(検証的な解析結果)](併合解析)52週時のSRI4レスポンダー率は、ベンリスタ併用群で50.6%、プラセボ併用群で38.8%でした

(p<0.0001a、ロジスティック回帰分析)

52週時のSRI4レスポンダー率[主要評価項目:検証的な解析結果](併合解析)

52週時のSRI4レスポンダー率

MITT集団
調整済みオッズ比[95%CI]及びp値:投与群、ベースライン時のSELENA SLEDAIスコア(≦9点 vs. ≧10点)、尿蛋白(<2 g/24 hr vs. ≧2 g/24 hr)、人種(AIA vs. それ以外)を共変量としたロジスティック回帰分析。両試験の併合解析の共変量には、試験も加えた。
a:名目上のp値

BLISS-76試験、BLISS-52試験(第Ⅲ相海外検証試験):安全性

主な副作用(各群における発現割合≧3%)

BLISS-76試験、BLISS-52試験(第Ⅲ相海外検証試験):安全性 主な副作用(各群における発現割合≧3%)

重篤な有害事象(3例以上に発現)

BLISS-76試験、BLISS-52試験(第Ⅲ相海外検証試験):安全性 重篤な有害事象(3例以上に発現)

投与中止に至った有害事象(2例以上に発現)

BLISS-76試験、BLISS-52試験(第Ⅲ相海外検証試験):安全性 投与中止に至った有害事象(2例以上に発現)

死亡

BLISS-76試験、BLISS-52試験(第Ⅲ相海外検証試験):安全性 死亡

免疫原性(併合解析)

BLISS-76試験、BLISS-52試験(第Ⅲ相海外検証試験):安全性 免疫原性(併合解析)

※4 抗ベリムマブ抗体が持続性の陽性で、中和分析の結果が得られた患者における値

BLISS長期投与試験とToronto Lupus Cohortのデータを比較した、臓器障害に関する傾向スコアマッチング分析 [4]:試験概要

目 的
ベンリスタと標準治療を併用した患者における臓器障害進展の程度について、標準治療のみ行った患者と比較検討する。

対 象
ベンリスタ+標準治療群:ベンリスタの長期投与試験(BEL112233試験)に組み入れられた患者259例
標準治療群:Toronto Lupus Cohort (TLC) に組み入れられた患者706例

方 法
傾向スコア(プロペンシティスコア)によりベンリスタ+標準治療群と標準治療群のマッチングを行い、抽出された患者について、臓器障害の指標であるSDIスコアを比較検討した。主要評価項目については各治療を5年以上行った患者を対象としてマッチングしたデータを解析した。また、各治療を1年以上行った患者を対象としてマッチングしたデータについても副次的に解析した。

評価項目
主要評価項目:SDIスコアのベースラインから治療5年時までの変化量
副次評価項目:臓器障害の進展が初めてみられるまでの期間(各治療を1年以上行った患者を対象)等
SDIスコアの増加

解析計画
本検討は事後解析により行われた。傾向スコアの算出にはロジスティック回帰分析を用いた。背景因子のバランスは標準化差(standardized difference)(以後バイアスと表記)により評価し、理想的には5%未満を閾値とすべきではあるが、10%未満であっても適切なバランスが保たれているとした。
主要評価項目の感度分析として、傾向スコアの逆数を用いて重み付けするIPSW法による解析を行った。また、10%超のバイアスとなる因子を共変量として加えたRegression-augmented IPSW法による解析も行った。
臓器障害の進展が初めてみられるまでの期間はKaplan-Meier法により解析した。

SDI:SLICC(Systemic Lupus International Collaborating Clinics)障害度指数
IPSW:inverse PS weighting

試験デザイン

試験デザイン

※1 治験実施計画書作成時点では、先行試験でベンリスタ1mg/kgの投与を受けていた患者は同用量を継続することとしたが、その後治験実施計画書を改訂し、1mg/kgの投与を受けていた患者についても10mg/kg投与とした(改訂第1版)
※2 TLCが行われた時点では、ベンリスタは上市されておらず、使用不可
※3 1mg/kgは承認用量外

傾向スコアマッチング分析 傾向スコアの推定に使用した変数

傾向スコアマッチング分析・傾向スコアの推定に使用した変数

マッチング前後の変数とバイアス

  • 各治療を5年以上行った患者
    両群のバイアスを小さくするためにマッチングを行った結果、17の変数のうち9の変数においてバイアスが5%未満となり、残りの変数のバイアスも10%未満となりました(マッチング後のバイアスの平均値:4.6%)
マッチング前後の変数とバイアス 各治療を5年以上行った患者
  • 各治療を1年以上行った患者
    両群のバイアスを小さくするためにマッチングを行った結果、 17の変数のうち16の変数においてバイアスが5%未満となり、残り1つの変数のバイアスも10%未満となりました(マッチング後のバイアスの平均値:2.2%)
マッチング前後の変数とバイアス 各治療を1年以上行った患者

Limitation

  •  17の変数を用いてマッチングを行ったが、それ以外にも両群間の患者背景に差がある因子があることも考えられ、結果に影響を与えている可能性がある。
  • Toronto Lupus Cohort(TLC)とベンリスタ長期投与試験が行われた時期は異なるため、標準治療やSLEの治療/マネージメントに違いを生じている可能性がある。
      ― 時期に大きな差を生じないよう、TLCの1990年以前のデータは除外して検討されている。
      ― SLEの治療やマネージメントの違いの例として、ベンリスタ併用患者では、標準治療のみの患者に比べてステロイドの使用量が少ない傾向がある可能性もある。
      ― 免疫抑制薬の使用についても同様に、違いを生じている可能性がある。
  • 本結果は米国でのデータのみを用いたものであり、他国も含めて一般化するには更なる検討が必要である。

本研究における有害事象については論文中に記載がありません。本研究の安全性についてはBLISS-76試験、BLISS-52試験およびDIの安全性情報を参照ください

[4]Urowitz MB et al.: Ann Rheum Dis 78: 372‒379, 2019
利益相反:本試験はグラクソ・スミスクライン株式会社の支援により行われた。また、著者にグラクソ・スミスクライン株式会社の社員および株主、グラクソ・スミスクライン株式会社より研究費の支払いを受けた者が含まれる。

 

BLISS長期投与試験とToronto Lupus Cohortのデータを比較した、臓器障害に関する傾向スコアマッチング分析:有効性

icon 09

SDIスコアのベースラインから治療5年時までの変化量[主要評価項目]
SDIスコアのベースラインから治療5年時までの変化量について、「ベンリスタ+標準治療群」と「標準治療群」で有意な差が認められました
(群間差:-0.434、p<0.001a

SDIスコアのベースラインから治療5年時までの変化量
icon 09

臓器障害の進展が初めてみられるまでの期間
[各治療を1年以上行った患者を対象、副次評価項目]
臓器障害進展のリスクについて、「ベンリスタ+標準治療群」と「標準治療群」で有意な差が認められました 
(ハザード比 0.391、95%CI[0.253,0.605]、p<0.0001a

 

臓器障害の進展※が初めてみられるまでの期間

4. 効能又は効果
既存治療で効果不十分な全身性エリテマトーデス

5. 効能又は効果に関連する注意
5.1 過去の治療において、ステロイド、免疫抑制薬等による全身性エリテマトーデスに対する適切な治療を行っても、疾患活動性を有する場合に、本剤を上乗せして投与すること。
5.2 抗核抗体、抗dsDNA抗体等の自己抗体が陽性であることが確認された全身性エリテマトーデス患者に使用すること。
5.3 臨床試験において、重症のループス腎炎又は重症の中枢神経ループスを有する全身性エリテマトーデス患者に対する有効性及び安全性は検討されていない[17.1.1-17.1.4参照*1][17.1.1、17.1.2参照*2]。
5.4 17.臨床成績の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

6. 用法及び用量
<ベンリスタ点滴静注用120mg・400mg> 通常、成人及び5歳以上の小児にはベリムマブ(遺伝子組換え)として、1回10mg/kgを初回、2週後、4週後に点滴静注し、以後4週間の間隔で投与する。
<ベンリスタ皮下注200mgオートインジェクター・200mgシリンジ> (200mgオートインジェクター)    

  •  成人
       通常、成人にはベリムマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを1週間の間隔で皮下注射する。
  •  小児
       通常、5歳以上の小児には、ベリムマブ(遺伝子組換え)として1回200mgを、体重に応じ以下の間隔で皮下注射する。
       40kg以上:1週間の間隔
       15kg以上40kg未満:2週間の間隔 (200mgシリンジ)

7. 用法及び用量に関連する注意

<ベンリスタ点滴静注用120mg・400mg>
7.1  本剤による治療反応は、通常投与開始から6ヵ月以内に得られる。6ヵ月以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。
7.2  臨床試験において、本剤と他の生物製剤又はシクロホスファミド静注剤との併用に対する有効性及び安全性は検討されていない。[17.1.1-17.1.4参照]

<ベンリスタ皮下注200mgオートインジェクター・200mgシリンジ>
7.1 本剤による治療反応は、通常投与開始から6ヵ月以内に得られる。6ヵ月以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。
7.2 臨床試験において、本剤と他の生物製剤又はシクロホスファミド静注剤との併用に対する有効性及び安全性は検討されていない。[17.1.1、17.1.2参照]
7.3 5歳以上18歳未満の患者を対象とした臨床試験成績等を踏まえ、1回200mgを1週間の間隔で皮下注射した場合に曝露量が増加する可能性があることを考慮した上で、15歳以上18歳未満で体重40kg未満の患者では、1回200mgを2週間の間隔で皮下注射することも考慮すること。[16.1.2、17.1.2参照]

References

  1. 承認時評価資料:SLE 患者を対象とした海外第Ⅲ相二重盲検並行群間比較試験(点滴静注用製剤、BEL110751 試験、BEL110752 試験)
  2. Furie R et al.: Arthritis Rheum 63: 3918-3930, 2011
    利益相反:本試験はグラクソ・スミスクライン株式会社の支援により行われた。また、著者にグラクソ・スミスクライン株式会社より助成金、旅費、レビュー費、委員会費、コンサルタント費、講演料、謝礼金の支払いを受けた者が含まれる。
  3. Navarra SV et al.: Lancet 377: 721-731, 2011
    利益相反:本試験はグラクソ・スミスクライン株式会社の支援により行われた。また、著者にグラクソ・スミスクライン株式会社よりコンサルタント費、謝礼金の支払いを受けた者、グラクソ・スミスクライン株式会社のデータ・モニタリング委員会のメンバーが含まれる。
  4. Urowitz MB et al.: Ann Rheum Dis 78: 372‒379, 2019
    利益相反:本試験はグラクソ・スミスクライン株式会社の支援により行われた。また、著者にグラクソ・スミスクライン株式会社の社員および株主、グラクソ・スミスクライン株式会社より研究費の支払いを受けた者が含まれる。

製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。

PM-JP-BEL-WCNT-240002 2024.10