ここから先は外部サイトへ移動します

これからアクセスしようとしているウェブサイトの内容は、グラクソ・スミスクライン株式会社によって管理されているものではありません。その正確性、安全性、信頼性はグラクソ・スミスクライン株式会社が保証しているものではないことをご了承ください。

続ける

戻る

REALITI-A試験 【最終解析】

プロスペクティブオープンラベル観察研究
(海外データ:リアルワールドエビデンス)

[Caruso C et al:CHEST Pulmonary 2025;3(1):100107(https://www.chestpulmonary.org/article/S2949-7892(24)00073-4/fulltext)]
利益相反:著者にグラクソ・スミスクライン(株)の社員5名が含まれた。著者にはグラクソ・スミスクライン(株)が講演料、研究助成金、機関助成金、コンサルタント料、アドバイザリーボード報酬を支払った者が含まれた。また、本試験に関わる費用はグラクソ・スミスクライン(株)が負担した。

(1)試験概要

目的

使用実態下において重症喘息患者を対象に2年間のヌーカラ投与の有効性と安全性を評価する。

対象

18歳以上で、医師によりヌーカラの投与が決定された重症喘息患者822例
試験登録前12ヵ月間の診療記録があり、登録前1年以内にヌーカラ投与歴がない患者

方法

国際共同、前向き、単群、観察コホート研究
定期受診による診療記録からデータを収集した。2016年12月~2019年10月に登録され、ヌーカラの投与開始から24ヵ月間のフォローアップを完了している患者のデータを分析した。

試験デザイン

試験デザイン

評価項目

〈主要評価項目〉

ヌーカラ投与開始前および投与開始後0~12ヵ月間における臨床的に重要な喘息増悪※1の発現頻度

※1

全身性ステロイド薬(経口薬を3日以上投与または静脈内/筋肉内単回投与)、および/または入院および/または救急外来の受診を要する喘息増悪

〈副次評価項目〉

ヌーカラ投与開始前および投与開始後0~12ヵ月間における入院および/または救急外来受診を要する喘息増悪の発現頻度、または入院を要する喘息増悪の発現頻度

〈その他の評価項目〉

(1)

ヌーカラ投与開始前およびフォローアップ期間中(投与12~24ヵ月、0~24ヵ月)における臨床的に重要な喘息増悪※1の発現頻度

(2)

ヌーカラ投与開始前およびフォローアップ期間中(投与12~24ヵ月、0~24ヵ月)における入院および/または救急外来受診を要する喘息増悪の発現頻度

(3)

ヌーカラ投与開始前およびフォローアップ期間中(投与12~24ヵ月、0~24ヵ月)における入院を要する喘息増悪の発現頻度

(4)

ヌーカラ投与開始前およびフォローアップ期間中(投与0~12ヵ月、12~24ヵ月、0~24ヵ月)における臨床的に重要な喘息増悪※1を経験しない患者の割合

(5)

ベースライン時に経口ステロイド薬維持療法を受けていた患者における、フォローアップ期間中の経口ステロイド薬維持用量および総経口ステロイド薬用量のベースライン(基準日前28日間の平均値)からの変化(フォローアップ期間中に経口ステロイド薬維持用量が減少した患者の割合)

(6)

フォローアップ期間中(投与6ヵ月、12ヵ月、18ヵ月、24ヵ月)の喘息コントロール質問票(ACQ)-5スコアのベースライン※2からの変化量

〈探索的評価項目〉

  • フォローアップ期間中(投与3~6ヵ月、9~12ヵ月、15~18ヵ月、21~24ヵ月)のFEV1値のベースライン※2からの変化量
  • フォローアップ期間中(投与3~6ヵ月、9~12ヵ月、15~18ヵ月、21~24ヵ月)の血中好酸球数のベースライン※2からの変化
  • ヌーカラ投与に関連すると判断した有害事象

※2 基準日前90日間の最新値

解析計画

本試験では、治療中止に関する治療方針estimandアプローチを用いて、ヌーカラによる治療を中止したか否かにかかわらず、フォローアップ期間に収集した全データを解析対象とした。
有効性解析対象集団は、基準日にヌーカラ100mgが投与されたすべての患者とした。
安全性解析対象集団は、用量にかかわらずヌーカラが投与されたすべての患者とした。
喘息増悪発現頻度の解析には、試験期間(ヌーカラ投与開始前およびフォローアップ期間)を共変量とする負の二項分布を仮定した一般化推定方程式モデルを用いた。推定平均値の分散を患者内相関で補正し、時間の対数をオフセット変数とした。喘息増悪のない可能性については、試験期間(ヌーカラ投与開始前およびフォローアップ期間)を共変量とし、一般化推定方程式を用いてヌーカラ投与開始前およびフォローアップ期間を比較したロジスティック回帰モデルを用いてデータをモデル化した。
以下の項目は事前に規定していた。ヌーカラ投与開始前およびフォローアップ期間中(投与12~24ヵ月、0~24ヵ月)における臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度、入院および/または救急外来受診を要する喘息増悪の発現頻度、入院を要する喘息増悪の発現頻度を算出した。
また、ヌーカラ投与開始前およびフォローアップ期間中(投与0~12ヵ月、12~24ヵ月、0~24ヵ月)における臨床的に重要な喘息増悪を経験しない患者の割合を算出した。
1日の経口ステロイド薬維持用量と総経口ステロイド薬用量の中央値([四分位数Q1、Q3])は、追跡期間中の各4週間について算出した。
経口ステロイド薬維持用量のベースラインからの減少率は100%、90%以上100%未満、75%以上90%未満、50%以上75%未満、50%未満、変化なし/増量に分類された。
ACQ-5スコアおよびFEV1のベースラインからの最小二乗平均変化率(95%信頼区間)、血中好酸球数の最小二乗平均値のベースラインに対する比は、評価時点、国、ベースラインの経口ステロイド薬維持療法(あり/なし)、およびヌーカラ投与前の期間中の増悪回数(0、1、2、3、≧4)を共変量とする反復測定混合モデルを用いて評価した。
なお、中間解析で報告された1年間のデータは本最終解析の一部として再生成され、本最終解析はすべての研究対象期間を反映している。

※ 全身性ステロイド薬(経口薬を3日以上投与または静脈内/筋肉内単回投与)、および/または入院および/または救急外来の受診を要する喘息増悪

(2)有効性(海外データ:リアルワールドエビデンス)

1)臨床的に重要な喘息増悪※1の発現頻度

臨床的に重要な喘息増悪※1の発現頻度は、ヌーカラ投与0~12ヵ月で4.29回/年から1.24回/年に変化しました(負の二項分布)

臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度

2)臨床的に重要な喘息増悪※1を経験しない患者の割合

臨床的に重要な喘息増悪※1を経験しない患者の割合は、ヌーカラ投与0~12ヵ月で52%、投与12~24ヵ月で64%でした

臨床的に重要な喘息増悪を経験しない患者の割合

3)フォローアップ期間中の経口ステロイド薬維持用量の推移 (その他の評価項目)

経口ステロイド薬の投与量(中央値)は、ヌーカラ投与開始前では10mg/日(297例)、投与101-104週では0.0mg/日(168例)でした

フォローアップ期間中の経口ステロイド薬維持用量の推移

4)フォローアップ期間中に経口ステロイド薬維持用量が減少した患者の割合
(その他の評価項目)

ヌーカラ投与101-104週では57%(168例中95例)が経口ステロイド薬を中止しました。

フォローアップ期間中に経口ステロイド薬維持用量が減少した患者の割合

5)フォローアップ期間中のACQ-5スコアのべースラインからの変化量 
(その他の評価項目)

ヌーカラ投与後のACQ-5スコアの変化量は24ヵ月で1.53ポイントでした

フォローアップ期間中のACQ-5スコアのべースラインからの変化量

6)フォローアップ期間中のFEV1値のべースラインからの変化量 
(探索的評価項目)

ヌーカラ投与後のFEV1 値の変化量は9-12ヵ月で157mL、21-24ヵ月で142mLでした

フォローアップ期間中のFEV1値のべースラインからの変化量

(3)安全性(海外データ:リアルワールドエビデンス)

ヌーカラ投与に関連する有害事象は、安全性解析対象症例823例中90例(11%)に認められた。
主な有害事象は、頭痛33例(4%)であった。
重篤な有害事象は7例に認められ、気管支痙攣、咽頭腫脹、肺塞栓、腹痛、薬物過敏症、肝がん、白斑が各1例であった。
投与中止に至った有害事象は18例に認められ、頭痛3件、嘔気および掻痒各2件、灼熱感、浮動性めまい、感覚異常、関節痛、線維筋痛症、成長痛、筋肉痛、消化不良、胸痛、注射部位疼痛、非心臓性胸痛、白斑、動悸、頻脈、回転性めまい、薬物過敏症、肝がんおよび咽頭腫脹 各1件であった。
死亡1例は、びまん性肝悪性腫瘍/肝がんであった。

安全性(海外データ:リアルワールドエビデンス)

(4)Limitation

  • 本試験のようなリアルワールド観察研究は単群非盲検試験であり、ヌーカラ治療に対する比較対照が欠如している。
  • すべての患者を包括的に追跡できたとは限らず、追跡期間中のいくつかの評価項目、特にCOVID-19パンデミック時の肺機能測定は制限されることが多かったが、治療方針のestimandアプローチを用いることでこの制限は緩和された。
  • 医師は試験治療を中止する理由として複数の選択肢から1つの基準しか割り当てることができず、また、「有効性の欠如」が選択された場合、医師の判断か患者の判断によるものか明らかではなかった。
  • 登録された患者の多くは西ヨーロッパの患者であったが、他の地域の患者を含む以前の研究では、REALITI-A試験の患者と同様に、重症喘息患者の大多数(84%)が好酸球性フェノタイプを有することが示唆されている。
  • 試験終了時にヌーカラ治療中止の記録がない患者の割合(73%)には、ヌーカラ継続を想定とし、試験から離脱した患者(12%)も含まれていた。
  • 治療に反応しない患者は試験を中止する可能性が高くなるため、試験集団にバイアスが存在する可能性がある。

製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。
製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。

PM-JP-MPL-WCNT-250009 2025.08