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SIRIUS試験

海外第III相試験

MEA115575試験(SIRIUS試験)
経口ステロイド薬減量試験(海外データ)(検証試験)

[承認時評価資料:MEA115575試験]
[Bel EH et al:N Engl J Med 2014;371(13), 1189-1197]利益相反:著者にグラクソ・スミスクライン(株)の社員4名が含まれた。 また、本試験に関わる費用はグラクソ・スミスクライン(株)が負担した。

(1)試験概要

目的

経口ステロイド薬投与中の重症喘息患者を対象に、維持療法としての経口ステロイド薬用量の減量効果に関して、ヌーカラ併用療法をプラセボと比較して検討する。

対象

12歳以上の重症喘息患者135例

  • 試験開始時(Visit1)前6ヵ月間に全身性ステロイド薬(prednisone換算5.0~35mg/日)および高用量の吸入ステロイド薬[18歳以上:フルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)換算880μg/日以上※1、12~17歳:FP換算440μg/日以上※1]による維持療法を継続的に受けている患者
  • ステロイド薬による維持療法に併用して、3ヵ月以上にわたり追加の長期管理薬を使用している患者、または過去12ヵ月間に連続3ヵ月以上にわたり追加の長期管理薬を使用し効果不十分である患者
  • 血中好酸球数がVisit1〜3に150cells/μL以上の患者、またはVisit3の12ヵ月以内に300cells/μL以上が認められた患者

※1

本邦におけるフルチカゾンプロピオン酸エステルの用法及び用量は、成人には通常200μg/日、最大投与量800μg/日です。小児には通常100μg/日、最大投与量200μg/日です。

方法

多施設共同、無作為化、プラセボ対照、二重盲検、並行群間比較試験。
最適化期間(−3~−8週)において、経口ステロイド薬の用量を有効最低用量に調節した後、ヌーカラ100mg群またはプラセボ群に無作為に割り付け、それぞれ投与開始(0週)から4週間ごとに計6回(0〜20週)皮下投与した。経口ステロイド薬減量期間(4〜20週)において4週間ごとに経口ステロイド薬の減量を評価し、規定の減量スケジュールに従って減量を行った。下表に示す条件に該当した場合は減量を行わなかった。
本試験の最後の維持期間(20〜24週)では、経口ステロイド薬の用量調節を行わず、経口ステロイド薬用量を維持した。なお、本試験期間中は、現行の喘息管理治療薬の併用を継続した。

経口ステロイド薬の減量を実施しない条件

NA

※2 ベースラインにおける朝のピークフロー値、1晩当たりの夜間覚醒回数および1日当たりの救済薬の使用回数は、無作為化割り付け日(Visit3)の前の電子日記に入力された7項目から得られた情報を基に算出した。

試験デザイン

NA

※3 経口ステロイド薬用量の最適化期間中に喘息の増悪が起こった患者については10週間に延長
※4 維持期間完了後に非盲検延長試験に移行しなかった患者のみ実施

評価項目

有効性評価項目
〈主要評価項目:検証項目〉

  • 維持期間中(20〜24週)に喘息コントロールを維持した状態での経口ステロイド薬の減量率(ベースラインとの比較):「90%以上、100%以下」、「75%以上、90%未満」、「50%以上、75%未満」、「0%超、50%未満」、「経口ステロイド薬の減量なし、20~24週に喘息コントロール不良、または試験薬の投与中止」

〈副次評価項目〉

  • 維持期間中に経口ステロイド薬の1日投与量がベースライン時に比べ50%以上減量した患者の割合
  • 維持期間中に経口ステロイド薬の1日投与量が5mg以下に減量した患者の割合
  • 維持期間中に経口ステロイド薬の用量が0mgとなった患者の割合
  • 維持期間中における経口ステロイド薬の1日投与量のベースラインからの減量率の中央値

〈その他の評価項目〉

  • 臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度
  • 24週時における呼吸器疾患に関する質問票(St. George’s Respiratory Questionnaire:SGRQ)スコアのベースラインからの平均変化量
  • 24週時における喘息コントロールに関するアンケート(Asthma Control Questionnaire-5:ACQ-5)スコアのベースラインからの平均変化量、等

安全性評価項目

  • 全身性反応(アレルギー反応/過敏症および非アレルギー反応)および局所性反応
  • 経口ステロイド薬維持療法の長期使用に伴う特有の有害事象(毒性および離脱症状)
  • 血液学的および生化学的パラメータ
  • バイタルサインおよび体重
  • 12誘導心電図

薬物動態評価項目

  • プロスペクティブに選択したメポリズマブの曝露量の共変量に関する母集団薬物動態解析

薬力学評価項目

  • 血中好酸球数の推移

解析計画

治験薬が1回以上投与された被験者から構成された集団(ITT)を解析対象とした。有意水準は別の指定がない限り片側2.5%(両側5%の有意水準)で維持した。有効性の主要評価項目は比例オッズモデル(順序ロジスティック回帰分析)を用いて解析した。このモデルには経口ステロイド薬減量率に関する各カテゴリーの被験者数を、投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬使用期間(<5年 vs. ≧5年)およびベースライン時の経口ステロイド薬用量(最適化された用量)を共変量として含めた。

(2)有効性(海外データ)

1) 経口ステロイド薬の減量効果

(1) カテゴリー別にみた経口ステロイド薬のベースラインからの減量率(主要評価項目:検証項目)
ヌーカラ100mg群の40%は、経口ステロイド薬のベースラインからの減量率が75%以上であり、プラセボ群に対するヌーカラ100mg群の優越性が検証されました(p=0.008、比例オッズモデル)。

20~24週における経口ステロイド薬のベースラインからの減量率:カテゴリー別(ITT集団)

NA
NA

注)投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬使用期間(<5年 vs. ≧5年)およびベースライン時の経口ステロイド薬用量(最適化された用量)を共変量とした比例オッズモデル(順序ロジスティック回帰分析)

(2) 経口ステロイド薬1日投与量のベースラインからの減量率(副次評価項目)

20〜24週における経口ステロイド薬1日投与量のベースラインからの減量率(中央値)は、ヌーカラ100mg群50%、プラセボ群0%で、有意な差を認めました(p=0.007、Wilcoxon順位和検定)。

経口ステロイド薬の1日投与量のベースラインからの減量率の推移(ITT集団)

NA

※1 :最適化期間中の喘息症状の発現または喘息増悪の発現により設定した。
※2 :維持期間では、用量調節を行わず、経口ステロイド薬用量を維持した。

20~24週における経口ステロイド薬1日投与量のベースラインからの減量率の中央値(ITT集団)

NA

注)Wilcoxon順位和検定

(3) 経口ステロイド薬1日投与量がベースライン時に比べ50%以上減量した患者の割合(副次評価項目)

20~24週における経口ステロイド薬1日投与量のベースラインからの減量率が50%以上の患者は、ヌーカラ100mg群で54%を示しました(p=0.027、2値ロジスティック回帰モデル)。

20〜24週における経口ステロイド薬1日投与量がベースライン時に比べ50%以上減量した患者の割合(ITT集団)

NA

注)投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬使用期間(<5年 vs. ≧5年)およびベースライン時の経口ステロイド薬用量(最適化された用量)を共変量とした2値ロジスティック回帰モデル

(4) 経口ステロイド薬1日投与量が5mg以下に減量した患者の割合(副次評価項目)

20~24週に経口ステロイド薬の1日投与量が5mg以下に減量した患者の割合は、ヌーカラ100mg群54%、プラセボ群32%であり、有意な差を認めました(p=0.025、2値ロジスティック回帰モデル)。

20〜24週における経口ステロイド薬1日投与量が5mg以下に減量した患者の割合(ITT集団)

NA

注)投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬使用期間(<5年 vs. ≧5年)およびベースライン時の経口ステロイド薬用量(最適化された用量)を共変量とした2値ロジスティック回帰モデル

2) 喘息増悪抑制効果

臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度(その他の評価項目)24週における臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度は、プラセボ群と比較してヌーカラ100mg群で32%減少し、統計学的な有意差を認めました(p=0.042、一般化線形モデル注1) )。

※全身性ステロイド薬の投与および/または入院、および/または救急外来の受診を要する喘息の悪化

24週における臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度(ITT集団)

NA

注1)投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬使用期間(<5年 vs. ≧5年)およびベースライン時の経口ステロイド薬用量(最適化された用量)を共変量とし、負の2項確率分布を仮定した一般化線形モデル
注2)ヌーカラ100mg群/プラセボ群

3) QOLへの影響

SGRQスコアのベースラインからの平均変化量(その他の評価項目)24週時におけるSGRQスコアのベースラインからの変化量は、ヌーカラ100mg群でプラセボ群と比較して有意なスコアの低下が認められました(p=0.019、共分散分析)。

24週時におけるSGRQスコアのベースラインからの変化量(ITT集団)

NA

注)ベースライン時のSGRQスコア、投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬使用期間(<5年 vs. ≧5年)およびベースライン時の経口ステロイド薬用量(最適化された用量)を共変量とした共分散分析

St. George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)

呼吸器疾患特異的なQOL評価指標である自己記入式質問票1。質問票は、症状、活動、(日常生活への)影響の3つのカテゴリーから構成され、合計50の質問項目を含む。0~100点の範囲で、スコアが高いほど健康関連QOLが低いと判断される。臨床的に意義のある最小差は4である2

1) Jones PW et al:Am Rev Respir Dis 1992;145(6), 1321-1327
2) Jones PW:Eur Respir J 2002;19(3), 398-404

4) 喘息コントロールへの影響

(1) ACQ-5スコアのベースラインからの平均変化量(その他の評価項目)
24週時におけるACQ-5スコアのベースラインからの変化量は、プラセボ群に比べヌーカラ100mg群で有意な差を示しました(p=0.004、反復測定混合モデル)。

24週時におけるACQ-5スコアのベースラインからの変化量(ITT集団)

NA

注)ベースライン時のACQ-5スコア(ベースライン値)、来院、投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬使用期間(<5年 vs. ≧5年)およびベースライン時の経口ステロイド薬用量(最適化された用量)、さらに来院とベースライン値および来院と投与群の交互作用項を共変量とした反復測定混合モデル

ACQ-5スコアの推移(ITT集団)

NA

Asthma Control Questionnaire(ACQ)-5

喘息のコントロールを測定する自己記入式質問票1。質問票は症状に関する5つの質問項目(それぞれの項目に対して0~6の7段階)で構成され、スコアの平均値で判断する。
スコアが高いほどコントロールが不良と判断され、臨床的に意義のある最小差は0.5である2

1) Juniper EF et al:Respir Med 2005;99(5), 553-558
2) Juniper EF et al:Eur Respir J 1999;14(4), 902-907

(3)本試験における安全性(海外データ)

副作用の発現率は、ヌーカラ100mg群30%(21/69例)、プラセボ群18%(12/66例)でした。主な副作用(いずれかの群で5%以上)は、頭痛〔各5例(7%)、3例(5%)〕、悪心〔各2例(3%)、3例(5%)〕でした。重篤な有害事象は、ヌーカラ100mg群1例(慢性副鼻腔炎・瘻孔・低カリウム血症)、プラセボ群12例(喘息の悪化7件、肺炎3件、前立腺がん1件、敗血症1件、前立腺炎1件、尿路感染症1件、扁平上皮がん1件)でした。
投与中止に至った有害事象は、ヌーカラ100mg群3例(注射部位反応1例、左脚ブロック1例、蕁麻疹1例)、プラセボ群で重篤な有害事象(胃腸出血1例、前立腺癌1例)および血管浮腫の3例でした。
死亡例はプラセボ群1例(消化管出血・誤嚥)でした。

副作用発現状況

NA

MedDRA Version 15.0/J Version 17.0

製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。
製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。

PM-JP-MPL-WCNT-210007 2023.12