ここから先は外部サイトへ移動します

これからアクセスしようとしているウェブサイトの内容は、グラクソ・スミスクライン株式会社によって管理されているものではありません。その正確性、安全性、信頼性はグラクソ・スミスクライン株式会社が保証しているものではないことをご了承ください。

続ける

戻る

COSMEX試験

【動画】

COSMEX試験について動画でご紹介しています。

国際共同第III相試験

好酸球性の最重症喘息患者における安全性と有効性の評価試験(日本人を含む海外データ)

[Khurana S et al:Clin Ther 2019;41(10),2041-2056.e5]
利益相反:著者にグラクソ・スミスクライン(株)の社員4名が含まれた。また、本試験に関わる費用はグラクソ・スミスクライン(株)が負担した。

(1)試験概要

目的

好酸球性の最重症喘息患者におけるヌーカラの安全性および有効性を検討する。

対象

MENSA試験またはSIRIUS試験への登録前に、生命を脅かす、あるいは身体を著しく衰弱させる好酸球性の最重症喘息であり、COSMOS試験を完遂している患者339例。MENSA試験、SIRIUS試験、COSMOS試験においてヌーカラ治療による臨床的ベネフィットが明確であり、COSMEX試験前の8ヵ月間に吸入ステロイド薬500μg/日以上を投与した患者。

方法

多施設共同、非盲検試験。
COSMOS試験終了後、追加治療としてヌーカラ100mg/回の皮下投与を開始し、約4週間に1回投与し最長172週間継続した。なお、本試験参加までの維持療法は継続し、その用量は治験責任(分担)医師の判断で本試験期間中に調整された。

試験デザイン

NA

評価項目

〈主要評価項目〉

安全性

  • 注目すべき有害事象の発現頻度
  • 治療中10%超の患者に発現した有害事象
  • 治療中1例超の患者に発現した重篤な有害事象

有効性

  • 喘息増悪発現頻度

〈副次評価項目〉

安全性

  • 効果不十分または有害事象による中止例数
  • 抗メポリズマブ抗体および中和抗体の出現

有効性

  • 喘息コントロールに関するアンケート(Asthma Control Questionnaire-5:ACQ-5)スコア
  • 気管支拡張薬投与前のFEV1
  • 経口ステロイド薬の1日投与量

解析計画

COSMEX試験においてヌーカラが1回以上投与されたすべての患者を有効性および安全性解析の解析対象とした。COSMOS試験とCOSMEX試験の間の治療中断期間にばらつきがあり、 ヌーカラの効果は、治療を中止してから約3ヵ月後に減弱するため、COSMOS試験からCOSMEX試験までの投与間隔が12週以下(連続治療群)または12週超(治療中断あり群)の2つのグループに患者を分類した。 年間喘息増悪発現率は、治療に対する時間(対数)をオフセット変数とした負の二項一般化線形モデルを用いて解析した。7日未満の断続した増悪の発現は、同一の喘息増悪の継続とみなした。

(2)安全性(日本人を含む海外データ)

1)注目すべき有害事象の発現頻度(主要評価項目)

  ヌーカラ 100mg皮下投与
(N=339)
全身反応ᵃ 2例(0.6%)
アレルギー/過敏反応 2例(0.6%)
非アレルギー反応 0(0)
アナフィラキシーᵇ 0(0)
局所注射部位反応a 14例(4%)
すべての感染症c 282例(83%)
重篤な感染症 20例(6%)
日和見感染症ᵈ 15例(4%)
新生物ᶜ 20例(6%)
悪性腫瘍ᵉ 8例(2%)
心機能障害ᶜ 15例(4%)
重篤な心臓障害 6例(2%)
重篤な心臓、血管および血栓塞栓症イベントᶠ 7例(2%)
重篤な虚血性イベントᵍ 3例(0.9%)

a:

全身反応または局所注射部位反応に関するデータ収集のために設計された電子カルテにおいて、試験担当医師によって診断された

b:

アナフィラキシーに関するSampson基準※1を満たす全身反応を呈したと試験担当医師によって判断されたもの

c:

すべての感染症はSOCにおける感染症および寄生虫症のすべて、新生物はSOCにおける悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)のすべて、心臓障害はSOCにおける心臓障害のすべてを含む

d:

生物学的療法において、日和見感染と判断される病原体のリストに基づく ※2

e:

新生物はSOCおよび標準MedDRAクエリにおける悪性腫瘍および詳細不明の新生物(嚢胞やポリープを含む)のすべてとした

f:

重篤な心臓、血管および血栓塞栓症イベントは、SOCにおける心臓障害、SOCおよび標準MedDRAクエリにおける血管障害とした

g:

重篤な虚血性イベントのサブセットは標準MedDRAクエリによって分類された

SOC:器官大分類

※1 Sampson HA et al:J Allergy Clin Immunol 2006;117(2), 391-397
※2 Winthrop KL et al:Ann Rheum Dis 2015;74(12), 2107-2116

2)治療中10%超の患者に発現した有害事象(主要評価項目)

有害事象発現率(N=339)

  発現例数
鼻咽頭炎 143例(42%)
喘息 77例(23%)
気管支炎 64例(19%)
上気道感染症 64例(19%)
副鼻腔炎 62例(18%)
頭痛 57例(17%)
インフルエンザ 44例(13%)
背部痛 42例(12%)

3)治療中1例超の患者に発現した重篤な有害事象(主要評価項目)

有害事象発現率(N=339)

  発現例数
喘息 34例(10%)
肺炎 6例(2%)
鼻ポリープ 4例(1%)
気道感染症 3例(0.9%)
足の骨折 3例(0.9%)
下気道感染症 3例(0.9%)
骨壊死 2例(0.6%)
憩室炎 2例(0.6%)
骨折 2例(0.6%)
胃食道逆流症 2例(0.6%)
低ナトリウム血症 2例(0.6%)
インフルエンザ 2例(0.6%)

4)効果不十分または有害事象による中止例数

試験中止例は、効果不十分による2例(0.6%)、有害事象による4例(患者1:喘息増悪・不安障害・神経性皮膚炎、患者2:肝機能検査値の上昇、患者3:骨格筋痛、患者4:致死的な多臓器不全および全身性炎症反応を伴う重症の喘息増悪)でした。

5)抗メポリズマブ抗体および中和抗体の出現頻度(副次評価項目)

抗体出現頻度 ヌーカラ 100mg皮下投与
(N=339)
全体¹⁾ 6/335(2%)
中和抗体²⁾ 0

1) ADAアッセイ
2) 中和抗体(Nab)アッセイ(ADAアッセイ陽性患者)

(3)有効性

喘息増悪発現頻度(主要評価項目)

年間の喘息増悪発現頻度は、事前治療時(MENSA試験登録前12ヵ月間)で5.02回/年、COSMEX試験期間の>84~136週(MENSA試験0週とする)で0.86回/年、>136~188週で0.98回/年でした。

(4)Limitation

研究デザインには、プラセボ対照群がないため、治療に関連する結果に関して確固たる臨床的解釈を行うことは難しい。この延長研究への患者登録も、ヌーカラに反応した患者と、以前の研究で中止につながる有害事象のない患者に偏っており、これがヌーカラの長期的な安全性と有効性にプラスの影響を与えた可能性がある。COSMOS試験の患者651人のうち約370人が、生命を脅かす/重篤な衰弱および臨床的利益の適格基準に照らして評価した場合、COSMEX試験内でヌーカラ治療の継続に適格であり、適格患者の大多数(92%)が本延長研究に参加した。その後、COSMOS試験からCOSMEX試験に登録された患者の割合は約50%で、MENSA試験とSIRIUS試験からCOSMOSに登録された患者の割合は約90%であった。これらの割合は、研究の性質上、その後の各研究がヌーカラに反応した患者に有利に働いたため注目に値するものの、治療継続のこれらの基準は臨床診療の基準と一致している。また、本研究では、喘息治療の背景の治療も体系的にチェックされておらず、背景治療を減らすか変更するかは研究者の裁量に任されていた。このアプローチは結果にある程度影響を与えた可能性があり、特に、気管支拡張薬の変更は肺機能の結果に影響を与えた可能性がある。この研究中の患者の脱落により、結果は COSMEX 研究の最初の2年間と比較してより少ない患者に基づいているため、後期の有効性エンドポイントも慎重に解釈する必要がある。

製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。
製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。

PM-JP-MPL-WCNT-210007 2025.5