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MENSA試験

開発中に投与経路および投与量を変更したため、承認外の用法及び用量を含みます。
また、メポリズマブ凍結乾燥注射剤100mg(本邦販売中止)を用いた臨床成績ですが、承認時評価資料のため掲載します。

【動画】

MENSA試験について動画でご紹介しています。

国際共同第III相試験

MEA115588試験(MENSA試験)
喘息増悪評価試験(日本人を含む海外データ)(検証試験)


[ヌーカラ皮下注用100mg(気管支喘息)承認時評価資料:MEA115588試験]
[Ortega HG et al:N Engl J Med 2014;371(13), 1198-1207]
利益相反:著者にグラクソ・スミスクライン(株)の社員4名が含まれた。
また、本試験に関わる費用はグラクソ・スミスクライン(株)が負担した。

(1)試験概要

目的

成人および青少年のコントロール不良な重症喘息患者を対象として、4週間間隔でヌーカラ100mg皮下投与またはメポリズマブ75mg静脈内投与したときの有効性を、臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度を指標にプラセボに対する優越性を検証する。

対象

高用量の吸入ステロイド薬およびその他の長期管理薬を併用しているにもかかわらず喘息増悪をきたす12歳以上の重症喘息患者576例(日本人50例を含む)

  • 血中好酸球数が試験開始時(Visit1)に150cells/μL以上の患者、またはVisit1前12ヵ月間に300cells/μL以上が認められた患者
  • Visit1 前12ヵ月間に全身性ステロイド薬の投与を必要とする喘息増悪が2回以上みられた患者
  • Visit1 に気道狭窄が確認された患者[18歳以上:気管支拡張薬投与前のFEV1値が予測値の80%未満、12~17歳:気管支拡張薬投与前のFEV1値が予測値の90%未満またはFEV1/FVC比0.8未満]

方法

多施設共同、無作為化、プラセボ対照、ダブルダミー、二重盲検、並行群間比較試験。
ヌーカラ100mg群(皮下)、メポリズマブ75mg群(静脈内注))またはプラセボ群(皮下および静脈内)に無作為に割り付け、それぞれ投与開始(0週)から4週間ごとに計8回(0~28週)投与した。なお、本試験参加までの維持療法は継続した。

注)

海外で実施された臨床試験MEA114092試験から、メポリズマブ75mg静脈内投与はメポリズマブ100mg皮下投与に相当する。
日本では、メポリズマブ75mg静脈内投与は未承認。

6. 用法及び用量(抜粋)
100mgペン、100mgシリンジ 〈気管支喘息〉
通常、成人及び12歳以上の小児にはメポリズマブ(遺伝子組換え)として1回100mgを4週間ごとに皮下に注射する。
小児用40mgシリンジ 〈気管支喘息〉
通常、6歳以上12歳未満の小児にはメポリズマブ(遺伝子組換え)として1回40mgを4週間ごとに皮下に注射する。

試験デザイン

試験デザイン

※治療期間完了後に非盲検延長試験に移行しなかった患者のみ実施

評価項目

有効性評価項目
〈主要評価項目〉

  • 32週間における臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度[検証的解析項目]
    臨床的に重要な喘息増悪:
    全身性ステロイド薬の投与および/または入院、および/または救急外来の受診を要する喘息の悪化
    全身性ステロイド薬の投与:
    静注または経口ステロイド薬を3日以上投与した場合あるいは1回以上筋肉内投与をした場合。全身性ステロイド薬による維持療法を受けている患者については、維持投与量の2倍以上の投与量が3日以上必要となった場合。

〈副次評価項目〉

  • 32週間における入院(気管内挿管および ICU入室を含む)または救急外来の受診を要する喘息増悪の発現頻度
  • 32週間における入院を要する喘息増悪の発現頻度
  • 32週時における気管支拡張薬投与前のFEV1値のベースラインからの平均変化量
  • 32週時における呼吸器疾患に関する質問票(St. George’s Respiratory Questionnaire:SGRQ)スコアのベースラインからの平均変化量

〈その他の評価項目〉

  • 32週時における喘息コントロールに関するアンケート(Asthma Control Questionnaire-5:ACQ-5)スコアのベースラインからの平均変化量
  • 朝のピークフロー値のベースラインからの平均変化量、等

安全性評価項目

  • 32週間の治療期間に報告された全身性反応(アレルギー反応/過敏症および非アレルギー反応)および局所性反応を含む有害事象および副作用
  • 32週間の治療期間における血液学的および血液生化学的パラメータ
  • バイタルサイン(収縮期および拡張期の血圧、並びに脈拍数)のベースラインからの変化量
  • 12誘導心電図:QTc(F)およびBazettの補正式により補正したQT間隔[QTc(B)]のベースラインからの平均変化量および最大変化量

薬物動態評価項目

  • メポリズマブの血漿中濃度

薬力学評価項目

  • 血中好酸球数の推移

解析計画

試験薬が1回以上投与された被験者で構成される集団(Modified ITT集団)を解析対象とした。試験全体の有意水準は、片側2.5%(両側5%の有意水準)となるようデザインした。
投与群間の比較並びに主要評価項目および副次評価項目の多重性は、閉検定手順を用いて調整した。すなわち、投与群間の多重比較(ヌーカラ100mg群とプラセボ群の比較、メポリズマブ75mg群とプラセボ群の比較)についてはHochberg法により、評価項目間の多重性については階層型のGatekeeping法により調整した。主要評価項目、①~④の順に階層が設定されたステップダウン法および上位の評価項目において2つの対比較がいずれも統計学的に有意となった場合にのみ下位の評価項目へ移行した。

有効性の統計学的仮説検定の階層構造

有効性の統計学的仮説検定の階層構造

有効性の主要評価項目は、負の2項確率分布に従うと仮定し、一般化線形モデルを用いて解析した。このモデルには、投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法(ある vs. なし)、試験開始前1年間における喘息増悪の発現頻度(順序変数として)およびFEV1の予測値に対する割合を共変量として含めた。
32週時における気管支拡張薬投与前のFEV1値のベースラインからの平均変化量および32週時におけるACQ-5スコアのベースラインからの平均変化量の評価に関連して、Visitごとに各指標を測定し算出した。

注)

海外で実施された臨床試験MEA114092試験から、メポリズマブ75mg静脈内投与はメポリズマブ100mg皮下投与に相当する。日本では、メポリズマブ75mg静脈内投与は未承認。

(2)有効性(日本人を含む海外データ)

1)有効性の解析結果

統計学的仮説検定の階層構造と解析結果(Modified ITT集団)

1)有効性の解析結果

a)

統計学的な有意差が認められなかったため、検定が終了した。

b)

名目上のp値

注1)

投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法(ある vs. なし)、試験開始前1年間における喘息増悪の発現頻度およびFEV1の予測値に対する割合を共変量とし、負の2項確率分布を仮定した一般化線形モデル

注2)

投与群、地理的地域、ベースラインのFEV1、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法(ある vs. なし)、試験開始前1年間における喘息増悪の発現頻度および来院を共変量とし、来院とベースラインおよび来院と投与群の交互作用を考慮した反復測定混合モデル

注3)

投与群、地理的地域、ベースラインのSGRQ、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法(ある vs. なし)、試験開始前1年間の喘息増悪の発現頻度およびベースラインのFEV1の予測値に対する割合を共変量とした共分散分析

◆日本では、メポリズマブ75mg静脈内投与は未承認。 

2)喘息増悪抑制効果

1. 32週間における臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度(主要評価項目)[検証的解析結果]
32週間における臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度は、ヌーカラ100mg群0.83回/年、プラセボ群1.74回/年であり、プラセボ群に対するヌーカラ100mg群の優越性が検証されました(p<0.001、一般化線形モデル注1))。

※全身性ステロイド薬の投与および/または入院、および/または救急外来の受診を要する喘息の悪化

32週間における臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度(Modified ITT集団)

1. 32週間における臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度(主要評価項目)[検証的解析結果]

注1)

投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法(ある vs. なし)、試験開始前1年間における喘息増悪の発現頻度およびFEV1の予測値に対する割合を共変量とし、負の二項確率分布を仮定した一般化線形モデル

注2)

ヌーカラ100mg群/プラセボ群

◆日本では、メポリズマブ75mg静脈内投与は未承認のため当ページではデータを掲載していません。

2. 32週間における入院(気管内挿管およびICU入室を含む)または救急外来の受診を要する喘息増悪の発現頻度(副次評価項目)

32週間における入院(気管内挿管およびICU入室を含む)または救急外来の受診を要する喘息増悪の発現頻度は、ヌーカラ100mg群0.08回/年、プラセボ群0.20回/年であり、ヌーカラ100mg群でプラセボ群と比較して有意に減少しました(p=0.015、一般化線形モデル注1))。2つの対比較のうち、メポリズマブ75mg群(本邦未承認用量)とプラセボ群の比較では統計学的な有意差が認められなかったため、検定が終了しました(p=0.299、一般化線形モデル注1))。

32週間における入院(気管内挿管およびICU入室を含む)または救急外来の受診を要する喘息増悪の発現頻度(Modified ITT集団)

2. 32週間における入院(気管内挿管およびICU入室を含む)または救急外来の受診を要する喘息増悪の発現頻度(副次評価項目)

注1)

投与群、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法(ある vs. なし)、試験開始前1年間における喘息増悪の発現頻度およびFEV1の予測値に対する割合を共変量とし、負の二項確率分布を仮定した一般化線形モデル

注2)

ヌーカラ100mg群/プラセボ群

3. 32週間における入院を要する喘息増悪の発現頻度(副次評価項目)

32週間における入院を要する喘息増悪の発現頻度は、ヌーカラ100mg群0.03回/年、プラセボ群0.10回/年でした。

32週間における入院を要する喘息増悪の発現頻度(Modified ITT集団)

NA

◆日本では、メポリズマブ75mg静脈内投与は未承認のため当ページではデータを掲載していません。

3)呼吸機能への影響

32週時における気管支拡張薬投与前のFEV1値のベースラインからの平均変化量(副次評価項目)

32週時における気管支拡張薬投与前のFEV1値のベースラインからの平均変化量は、ヌーカラ100mg群183mL、プラセボ群86mLでした。

32週時における気管支拡張薬投与前のFEV1値のベースラインからの平均変化量(Modified ITT集団)

32週時における気管支拡張薬投与前のFEV1値のベースラインからの平均変化量(副次評価項目)

◆日本では、メポリズマブ75mg静脈内投与は未承認のため当ページではデータを掲載していません。

4)QOLへの影響

32週時におけるSGRQスコアのベースラインからの平均変化量(副次評価項目)
呼吸器関連の生活の質(QOL)の指標であるSGRQスコアのベースラインからの平均変化量は、32週時において、ヌーカラ100mg群-16.0ポイント、プラセボ群-9.0ポイントでした。

32週時におけるSGRQスコアのベースラインからの平均変化量(Modified ITT集団)

NA

◆日本では、メポリズマブ75mg静脈内投与は未承認のため当ページではデータを掲載していません。

St. George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)

呼吸器疾患特異的なQOL評価指標である自己記入式質問票1)。質問票は、症状、活動、(日常生活への)影響の3つのカテゴリーから構成され、合計50の質問項目を含む。0~100点の範囲で、スコアが高いほど健康関連QOLが低いと判断される。臨床的に意義のある最小差は4である2)

1) Jones PW et al:Am Rev Respir Dis 1992;145(6), 1321-1327
2) Jones PW:Eur Respir J 2002;19(3), 398-404

5)喘息コントロールへの影響

32週時におけるACQ-5スコアのベースラインからの平均変化量(その他の評価項目)推移

喘息コントロールの指標であるACQ-5スコアのベースラインからの平均変化量は、32週時において、ヌーカラ100mg群-0.94ポイント、プラセボ群-0.50ポイントでした。

32週時におけるACQ-5スコアのベースラインからの平均変化量(Modified ITT集団)

32週時におけるACQ-5スコアのベースラインからの平均変化量(その他の評価項目)推移

◆日本では、メポリズマブ75mg静脈内投与は未承認のため当ページではデータを掲載していません。

Asthma Control Questionnaire(ACQ)-5

喘息のコントロールを測定する自己記入式質問票1)。 質問票は症状に関する5つの質問項目(それぞれの項目に対して0~6の7段階)で構成され、スコアの平均値で判断する。スコアが高いほどコントロールが不良と判断され、臨床的に意義のある最小差は0.5である2)

1) Juniper EF et al:Respir Med 2005;99(5), 553-558
2) Juniper EF et al:Eur Respir J 1999;14(4), 902-907

(3)本試験における安全性(日本人を含む海外データ)

副作用の発現率は、ヌーカラ100mg群20%(39/194例)、メポリズマブ75mg群17%(33/191例)、プラセボ群16%(30/191例)でした。主な副作用は、注射部位反応(各14例7%、4例2%、6例3%)、頭痛(各8例4%、7例4%、4例2%)、および疲労(各4例2%、2例1%、3例2%)でした。重篤な副作用はヌーカラ100mg群に帯状疱疹1例、プラセボ群にてんかん1例が発現しました。投与中止に至った副作用はプラセボ群にてんかん1例が発現しました。死亡は、プラセボ群で1例(交通事故)に認められましたが、交通事故が試験薬剤により引き起こされたという因果関係はありませんでした。

副作用発現状況

表_副作用発現率

MedDRA Version 16.1/J Version 17.0

注)

海外で実施された臨床試験MEA114092試験から、メポリズマブ75mg静脈内投与はメポリズマブ100mg皮下投与に相当する。日本では、メポリズマブ75mg静脈内投与は未承認。

製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。
製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。

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