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MUSCA試験

海外第IIIb相試験(海外データ)

[Chupp GL et al:Lancet Respir Med 2017;5(5), 390-400]
利益相反:著者にグラクソ・スミスクライン(株)の社員5名が含まれた。また、本試験に関わる費用はグラクソ・スミスクライン(株)が負担した。

(1)試験概要

目的

好酸球性の重症喘息患者にヌーカラを投与し、疾患特異的健康関連QOLに対する影響をSGRQを指標として検討するとともに、肺機能および喘息症状に対するヌーカラの効果について評価を行う。

対象

12歳以上の重症喘息患者551例

  • Visit1前の12ヵ月間、高用量の吸入ステロイド薬による維持療法に併用して、3ヵ月以上にわたり追加の長期管理薬を使用したにもかかわらず、過去12ヵ月間に全身性ステロイド薬の投与を必要とする喘息増悪(経口ステロイド薬による維持療法で治療中の患者については、用量の2倍以上の増量を必要とする喘息増悪)が2回以上みられた患者
  • 気道狭窄が確認された患者[気管支拡張薬投与前のFEV1値が予測値の80%未満(18歳以上)、または90%未満(12~17歳)]
  • 血中好酸球数がVisit 1に150cells/μL以上の患者、またはVisit 1前12ヵ月間に300cells/μL以上が認められた患者

方法

多施設共同、無作為化、プラセボ対照、二重盲検、並行群間試験。
ヌーカラ100mg群またはプラセボ群に無作為に割り付け、それぞれ投与開始(0週)から4週間ごとに計6回(0~20週)皮下投与した。なお、本試験参加までの維持療法は継続した。

試験デザイン

NA

評価項目

有効性評価項目
〈主要評価項目〉

24週時におけるSGRQ総スコアのベースラインからの平均変化量

〈副次評価項目〉

  • 24週時における気管支拡張薬投与前のFEV1値のベースラインからの平均変化量
  • SGRQ総スコアがベースラインから4ポイント以上低下した患者の割合
  • ACQ-5スコアのベースラインからの平均変化量

〈その他の評価項目〉

  • ドメインごとのSGRQスコア[症状、活動、(日常生活への)影響]
  • 24週時においてACQ-5スコアがベースラインから0.5ポイント以上低下した患者の割合
  • 24週時における気管支拡張薬投与前の努力性肺活量(FVC)のベースラインからの平均変化量
  • 気管支拡張薬投与前のFEF25-75%(努力性肺活量の25~75%の呼気中の努力呼気流量)のベースラインからの平均変化量
  • 24週間における喘息増悪(全身性ステロイド薬の投与や救急外来受診または入院を必要とする増悪)の発現頻度

安全性評価項目

  • 有害事象および重篤な有害事象
  • 12誘導心電図
  • 免疫原性

解析計画

治験薬が1回以上投与された被験者で構成される集団(modified ITT集団)を解析対象とした。試験全体の有意水準は、片側2.5%(両側5%の有意水準)で維持した。連続変数による評価項目は、反復測定混合モデルを用いて解析した。このモデルには、投与群、ベースライン値、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法、試験開始前1年間における喘息増悪、ベースライン時のFEV1の予測値に対する割合(肺機能測定時には除く)、さらに来院とベースライン値および来院と投与群の交互作用項を共変量として含めた。SGRQ総スコアがベースラインから4ポイント以上低下した患者の割合、ACQ-5スコアがベースラインから0.5ポイント以上低下した患者の割合は、ロジスティック回帰モデルを用いて解析を行った。このモデルには、ベースライン値、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法、試験開始前1年間における喘息増悪、ベースライン時のFEV1の予測値に対する割合を共変量として含めた。喘息増悪の発現頻度については、負の二項回帰を用いて解析を行った。このモデルには、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法、試験開始前1年間における喘息増悪、ベースライン時のFEV1の予測値に対する割合を共変量として含めた。
ベースライン時の好酸球数による評価項目への影響は、対応する評価項目の主要分析に準じ、調整済み単変量モデルを用いて事前規定されているサブグループ解析を行った。

(2)有効性(海外データ)

1)QOLへの影響

(1)24週時におけるSGRQ総スコアのベースラインからの平均変化量(主要評価項目)

SGRQスコアは、プラセボ群と比較してヌーカラ100mg群で7.7ポイント低下し、統計学的な有意差を認めました(24週時、p<0.0001;反復測定混合モデル) 。

24週間におけるSGRQ総スコアのベースラインからの平均変化量の推移(modified ITT集団)

NA

注1)最小二乗平均値±標準誤差
注2)投与群、ベースライン値、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法、試験開始前1年間における喘息増悪、ベースライン時のFEV1の予測値に対する割合、さらに来院とベースライン値および来院と投与群の交互作用項を共変量とした反復測定混合モデル

St. George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)
呼吸器疾患特異的なQOL評価指標である自己記入式質問票。 1質問票は、症状、活動、(日常生活への)影響の3つのカテゴリーから構成され、合計50の質問項目を含む。0~100点の範囲で、スコアが高いほど健康関連QOLが低いと判断される。臨床的に意義のある最小差は4である。2

1) Jones PW et al:Am Rev Respir Dis 1992;145(6), 1321-1327
2) Jones PW:Eur Respir J 2002;19(3), 398-404

(2)ドメインごとのSGRQスコアのベースラインからの平均変化量(その他の評価項目)

SGRQの全てのドメイン(症状、活動、日常生活への影響)のスコアは、プラセボ群と比較してヌーカラ100mg群で有意に低下しました(24週時、各p<0.0001;反復測定混合モデル) 。

24週間におけるSGRQスコアのベースラインからの平均変化量の推移(modified ITT集団)

NA

注1)最小二乗平均値±標準誤差
注2)投与群、ベースライン値、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法、試験開始前1年間における喘息増悪、ベースライン時のFEV1の予測値に対する割合、さらに来院とベースライン値および来院と投与群の交互作用項を共変量とした反復測定混合モデル

2)呼吸機能への影響

24週時における気管支拡張薬投与前FEV1値のベースラインからの平均変化量(副次評価項目)

24週間における気管支拡張薬投与前FEV1値のベースラインからの平均変化量の推移(modified ITT集団)

NA

注1)最小二乗平均値±標準誤差
注2)投与群、ベースライン値、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法、試験開始前1年間における喘息増悪、さらに来院とベースライン値および来院と投与群の交互作用項を共変量とした反復測定混合モデル

3)喘息コントロールへの影響

ACQ-5スコアのベースラインからの平均変化量(副次評価項目)

ACQ-5スコアは、プラセボ群と比較してヌーカラ100mg群で0.4ポイント低下し、統計学的な有意差を認めました(24週時、両群間の差 -0.4、p<0.0001;反復測定混合モデル)。

24週間におけるACQ-5スコアのベースラインからの平均変化量の推移(modified ITT集団)

NA

注1)最小二乗平均値±標準誤差
注2)投与群、ベースライン値、地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法、試験開始前1年間における喘息増悪、ベースライン時のFEV1の予測値に対する割合、さらに来院とベースライン値および来院と投与群の交互作用項を共変量とした反復測定混合モデル

Asthma Control Questionnaire(ACQ)-5

喘息のコントロールを測定する自己記入式質問票1。質問票は症状に関する5つの質問項目(それぞれの項目に対して0~6の7段階)で構成され、スコアの平均値で判断する。
スコアが高いほどコントロールが不良と判断され、臨床的に意義のある最小差は0.5である2

1) Juniper EF et al:Respir Med 2005;99(5), 553-558
2) Juniper EF et al:Eur Respir J 1999;14(4), 902-907

4)喘息増悪抑制効果

ⅰ)24週間における喘息増悪の発現頻度(その他の評価項目)

臨床的に重要な喘息増悪の発現頻度は、プラセボ群と比較してヌーカラ100mg群で58%減少し、統計学的な有意差を認めました(プラセボ群に対する比 0.42、p<0.0001;負の二項回帰)。

喘息増悪の発現頻度(modified ITT集団)

NA

注1)地理的地域、ベースライン時の経口ステロイド薬による維持療法、試験開始前1年間における喘息増悪、ベースライン時のFEV1の予測値に対する割合を共変量とした負の二項回帰
注2)ヌーカラ100mg群/プラセボ群

(3)本試験における安全性(海外データ)

  プラセボ群
(n=278)
ヌーカラ100mg群
(n=273)
有害事象(全体)
On treatment 207(74%) 192(70%)
薬剤と関連する有害事象 25(9%) 31(11%)
投与中止に至った有害事象 3(1%) 2(<1%)
重篤な有害事象
On treatment 22(8%) 15(5%)
致死的 0 0
発現率5%以上の有害事象
頭痛 59(21%) 45(16%)
鼻咽頭炎 46(17%) 31(11%)
背部痛 18(6%) 13(5%)
上気道感染 14(5%) 17(6%)
関節痛 18(6%) 9(3%)
喘息 15(5%) 8(3%)
全身性反応および注射部位反応
全身性反応 2(<1%) 2(<1%)
注射部位反応 6(2%) 7(3%)
アナフィラキシー 1(<1%) 0
心血管系有害事象
不整脈 6(2%) 2(<1%)
深部静脈血栓症 0 1(<1%)

例数(%)

製品名はすべて、グラクソ・スミスクライン、そのライセンサー、提携パートナーの登録商標です。
製剤写真及びPDF資料は、患者指導の目的に限りダウンロード頂けます。

PM-JP-MPL-WCNT-210007 2023.12