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痙性斜頸とは
定義・症状

疾患について

痙性斜頸は、頭頸部の筋緊張異常により頭位に異常を生じる疾患です。症状は患者さんによって異なり、頭部の回旋・側屈・前後屈や、肩挙上、側彎、躯幹のねじれなどがさまざまな組み合わせで出現し、振戦などの不随意運動を伴う場合もあります。
また、頸部の可動域の制限のみを呈して頭位に異常が認められない場合や、頸部痛を唯一の症状とする場合もありえます。

痙性斜頸は、大脳基底核を含む運動制御システムの機能障害によって生じる局所性ジストニアです。多くの場合は、痙性斜頸以外の症状が認められない特発性の痙性斜頸ですが、脳性麻痺のように脳疾患の合併症、後遺症としての痙性斜頸(症候性)や、向精神薬などの薬物使用(薬物性)により生じることもあります。症候性、薬物性の痙性斜頸は、二次性(続発性)の痙性斜頸と呼ばれています。
好発年齢は、30~50歳代で、海外では女性が多いとされていますが、国内では男性のほうがやや多く、一部に職業などで特定の無理な頭位を長期間、長時間取り続けたことに関連があると見える例があります。
このほか、外傷(頸部とは限らない)や精神性ショックなどが発症の契機になったと考えられる例があります。[1]

症状について

痙性斜頸では、筋緊張の異常が、胸鎖乳突筋、僧帽筋、後頸部筋(頭板状筋)、肩甲挙筋、斜角筋などにみられ、頭位の異常を生じます。斜頸の姿勢は患者さんによって異なり、頭部の回施、側屈、前後屈や肩挙上、側彎などがさまざまな組み合わせで起こり、頭部振戦や頸部痛が主症状となる場合もあります。
このほかに頭部の偏倚はほとんどなく、単に後頸部筋の緊張が強いため、頭部を前に倒しにくい症状もあります。また、常に頭部が偏倚したまま固定している症状、歩行などの動作時や精神的な緊張時のみ偏倚している症状、ときどき偏倚を繰り返す症状などさまざまです。
患者さん自身の問題として、頸部の位置の異常から来る外観の変化によって、周囲に対して引け目を感じ、気後れするといった神経症状を伴う二次的な心理的な問題が生じることにも考慮が必要です。
[1]

[1] 目崎高広, 梶 龍兒. ジストニアとボツリヌス治療(改訂第2版), 診断と治療社, 2005