投与方法
Minor法による発汗部位の同定とボトックスの注射
Minor法では、ヨード液とデンプンが反応することにより、発汗部位が濃い紫色に染まります。患者には事前の注意として、1日前から制汗剤やデオドラント剤の使用を控え、剃毛を行っておくよう指示します。
ヨード液を塗布して乾燥させます。
デンプンを振りかけて10分ほど放置します。
発汗部位が紫色に染まったらマーカーで囲み、この輪郭線のみを残してアルコールなどで拭き取ります。
1~2cm間隔で注射部位に印をつけます(10~15ヵ所)。
部位数に応じて50単位を割り振ります。
- ボトックスの投与量は片腋窩あたり50単位(両側合計で100単位)です。
- 100単位を4mL程度の生理食塩液で溶解します。
注射針先端の斜め部分を上に向けて45°の角度で刺入し、約2mmの深さに皮内注射を行います。
- 注射の痛みは、30~32G程度の細い針を使用することで軽減可能です。また、注射部位を氷などで冷却することにより痛みを軽減できる場合もあります。[1]
- 刺青と同様の機序による色素沈着を避けるため、注射針はマーキング部位からややずらして刺入します。
効果の及ばない範囲を最小化するためには、下図のように注射部位を等間隔でジグザグ状に配置する方法が有用です。
本コンテンツは日本国内の医療従事者向けです。
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ボトックスは、米国法人のアラガンインコーポレーテッド(米国アラガン社)が有する登録商標です。